岐阜市議会 1986-03-17
昭和61年第1回定例会(第6日目) 本文 開催日:1986-03-17
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ウィンドウで開きます) 昭和61年第1回定例会(第6日目) 本文 1986-03-17 文書・発言の移動 文書 前へ 次へ 発言 前へ 次へ
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発言者一覧 選択 1 : ◯議長(
小野金策君) 396頁 選択 2 : ◯議長(
小野金策君) 397頁 選択 3 : ◯議長(
小野金策君) 397頁 選択 4 : ◯議長(
小野金策君) 397頁 選択 5 : ◯三十四番(
野村容子君) 397頁 選択 6 : ◯議長(
小野金策君) 409頁 選択 7 : ◯助役(宮浦清美君) 409頁 選択 8 : ◯議長(
小野金策君) 411頁 選択 9 :
◯福祉部長(
鷲本順一君) 412頁 選択 10 : ◯議長(
小野金策君) 414頁 選択 11 :
◯生活環境部長(
杉山恵規君) 414頁 選択 12 : ◯議長(
小野金策君) 416頁 選択 13 : ◯三十四番(
野村容子君) 416頁 選択 14 : ◯議長(
小野金策君) 419頁 選択 15 : ◯市長(蒔田 浩君) 419頁 選択 16 : ◯議長(
小野金策君) 420頁 選択 17 :
◯福祉部長(
鷲本順一君) 420頁 選択 18 : ◯議長(
小野金策君) 420頁 選択 19 :
◯生活環境部長(
杉山恵規君) 420頁 選択 20 : ◯議長(
小野金策君) 421頁 選択 21 : ◯三十四番(
野村容子君) 421頁 選択 22 : ◯議長(
小野金策君) 421頁 選択 23 : ◯十四番(早川竜雄君) 421頁 選択 24 : ◯議長(
小野金策君) 438頁 選択 25 : ◯副議長(四ツ橋正一君) 438頁 選択 26 : ◯市長(蒔田 浩君) 438頁 選択 27 : ◯副議長(四ツ橋正一君) 441頁 選択 28 : ◯教育委員会委員長(根岸秀典君) 441頁 選択 29 : ◯副議長(四ツ橋正一君) 442頁 選択 30 : ◯公平委員会委員長(辻 正君) 442頁 選択 31 : ◯副議長(四ツ橋正一君) 444頁 選択 32 : ◯都市計画部長(武藤治雄君) 445頁 選択 33 : ◯副議長(四ツ橋正一君) 446頁 選択 34 : ◯総務部長(高木 直君) 446頁 選択 35 : ◯副議長(四ツ橋正一君) 447頁 選択 36 : ◯土木部長(坂井 博君) 447頁 選択 37 : ◯副議長(四ツ橋正一君) 447頁 選択 38 : ◯水道部長(中村幸吉君) 447頁 選択 39 : ◯副議長(四ツ橋正一君) 448頁 選択 40 : ◯農林部長(平下 勇君) 448頁 選択 41 : ◯副議長(四ツ橋正一君) 448頁 選択 42 : ◯十四番(早川竜雄君) 448頁 選択 43 : ◯副議長(四ツ橋正一君) 455頁 選択 44 : ◯十四番(早川竜雄君) 455頁 選択 45 : ◯副議長(四ツ橋正一君) 455頁 選択 46 : ◯十四番(早川竜雄君) 455頁 選択 47 : ◯副議長(四ツ橋正一君) 456頁 選択 48 : ◯十四番(早川竜雄君) 456頁 選択 49 : ◯副議長(四ツ橋正一君) 457頁 選択 50 : ◯都市計画部長(武藤治雄君) 457頁 選択 51 : ◯副議長(四ツ橋正一君) 458頁 選択 52 : ◯水道部長(中村幸吉君) 458頁 選択 53 : ◯副議長(四ツ橋正一君) 458頁 選択 54 : ◯議長(
小野金策君) 458頁 選択 55 : ◯総務部長(高木 直君) 459頁 選択 56 : ◯議長(
小野金策君) 459頁 選択 57 : ◯十四番(早川竜雄君) 459頁 選択 58 : ◯議長(
小野金策君) 463頁 選択 59 : ◯都市計画部長(武藤治雄君) 463頁 選択 60 : ◯議長(
小野金策君) 463頁 選択 61 : ◯水道部長(中村幸吉君) 463頁 選択 62 : ◯議長(
小野金策君) 463頁 選択 63 : ◯十番(高橋 実君) 463頁 選択 64 : ◯議長(
小野金策君) 469頁 選択 65 : ◯市長(蒔田 浩君) 469頁 選択 66 : ◯議長(
小野金策君) 472頁 選択 67 : ◯都市計画部長(武藤治雄君) 473頁 選択 68 : ◯議長(
小野金策君) 473頁 選択 69 : ◯経済部長(鷲見 巌君) 473頁 選択 70 : ◯議長(
小野金策君) 474頁 選択 71 : ◯十番(高橋 実君) 474頁 選択 72 : ◯議長(
小野金策君) 475頁 選択 73 : ◯議長(
小野金策君) 476頁 ↑ 発言者の先頭へ 本文 ↓ 最初のヒットへ (全 0 ヒット) 1: 開 議
午前九時四十六分 開 議
◯議長(
小野金策君) これより本日の会議を開きます。
本日の日程はお手元に配付申し上げたとおりであります。
━━━━━━━━━━━━━━━━
第一 会議録署名議員の指名
2: ◯議長(
小野金策君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。
本日の会議録署名議員は、会議規則第八十条の規定により、議長において二十番山田 大君、二十一番伏屋嘉弘君の両君を指名いたします。
━━━━━━━━━━━━━━━━
第二 第一号議案から第五十九 第六十号議案まで
3: ◯議長(
小野金策君) 日程第二、第一号議案から日程第五十九、第六十号議案まで、以上五十八件を一括して議題といたします。
────────────────
〔議 案 掲 載 省 略〕
────────────────
4: ◯議長(
小野金策君) 一昨日に引き続き質疑を続行いたします。三十四番、
野村容子君。
〔
野村容子君登壇〕(拍手)
5: ◯三十四番(
野村容子君) おはようございます。
〔「おはようございます」と呼ぶ者あり〕
発言通告に基づきまして、以下、順次質問をしてまいりたいと思います。
まず第一の問題ですが、岐阜市行政改革大綱の策定について、事務助役にお尋ねをしていきたいと思います。
中曽根内閣は、昭和六十年を地方行革元年と位置づけ、地方行革大綱の策定を地方自治体に強要すると同時に国庫負担金の削減を行って、財政負担を地方自治体へ転嫁をしてきました。さらに六十一年も、地方行革第二年目として、一貫して論議をされておりますような国庫負担の削減などを初めとする、大変地方自治体へのしわ寄せが重要な内容となっています。この地方行革大綱というのは、中曽根内閣における地方行革元年ということで非常に自治体へしわ寄せをしてくる、この内容がもう当初から明らかでありました。これに対しまして、岐阜市はいち早くこれに対応する態度をとられました。官報などによりましても、岐阜県は他県に先駆けて県下すべての市町村がそろって自治省へ提出をした、そのモデル的な県というような報道もされているように、岐阜市もいち早くこれに対応したという点では、自治省に対して岐阜市も大変忠実であったと言わなければなりません。御承知のように、自治省は、この地方行革大綱を策定するように大変強要してまいりました。で、これを岐阜市では行革推進本部長への建議という形で発表されたわけでありますけれども、まず第一の問題は、大変この策定経過に問題があるというふうに思うわけであります。行革大綱推進本部ができまして、そして各専門部、プロジェクトチームなどができてこれが行革推進懇談会に諮問をされて発表されるまでに大変期間が短いという問題があります。それで、それを分析をしてみますと、まず、行政に携わる職員の意見が十分反映されていないのではないかという問題です。専門部会では審議をされましたけれども、それに携わる職員のすべての皆さんの職場討議が十分行われていなかった。これでは職員の皆さんがこれに積極的に参加をしたといえないのではないかという問題です。
二つ目には、市民の意見も十分に反映されていないということです。十名の行革懇談会というのをもって市民の代表と言っておりますけれども、この方々が民主的な手続を経て、市民から選ばれたという経過もありません。また、この行革懇談会が公聴会をやるとか聴聞会をやるとかいうような形で、市民から意見を聴取をして、これに反映をしたという、そういう痕跡も全く見受けられないのであります。また、さらに重大なのは、議会に対して何ら意見も求めていないということです。議会代表ということで二名の代表がこの懇談会に加わっておりますけれども、私ども共産党議員団も、ぜひとも議会の代表であるならこれをしかるべく会議を開いて、各会派、各党の意見を反映していただきたいということを申し入れていたわけでありますけれども、実際にはそれを行うほどの余裕もなかったかに見えると同時に、そのようなことも行えませんでした。さらに、この策定をされた段階で総務委員会協議会に説明をするという形で発表されまして、たくさんの意見が出ました。当然私どももこの内容と策定過程について多くの意見を述べましたけれども、それは意見を言ったというだけでこの行革大綱に何ら反映をされない、こういう形でまさに議会も無視をしてつくられた。議会の議決以前の問題として、この行革大綱が既に策定をされ、広報ぎふに発表をされたというこの策定経過は、非常に重大だと言わなければなりません。しかも、広報ぎふに発表された内容を見ますと、すべて全部が発表されたわけではなくて、その項目がかいつまんで報道され、一般の市民が見てもどういうことを意味をするのかよくわからないという内容ではないか、このように思うわけであります。このような非民主的な経過を経てできた行政改革大綱が、私たち岐阜市民の将来を拘束をするとすれば、これを重大だと思うわけであります。この点について、各都市では自治省に対して抵抗の姿勢も示して行革大綱の策定が随分おくれている。また、もっとほかの方途をいろいろ考えて、市民の意見も聞きながらつくっている所もある、このように聞いておりますけれども、この策定方法について私どもは全く納得ができるものではないと思いますが、この点について事務助役はどのようにお考えになっているのか、お答えをいただきたいと思います。
続きまして、この内容でありますけれども、大変重大だと言わなければなりません。この行革大綱の中で明らかにされましたことは、受益者負担と民間活力の導入という問題を非常に鮮明にされたことであります。これは、言ってみれば国が地方自治体へ財政や行政を負担転嫁し、締めつけをしてきている内容をそっくり住民への負担転嫁と行政責任の放棄という形で解決をしようとしている、この姿勢がこの行革大綱の中で顕著であるという点で、私どもは大変重要だと言わなければならないと思います。これからすべて行政を受けるには、すべて受益者負担という思想が持ち込まれますし、すべて経済効率を求めて民間委託、民間活力の導入ということが図られてくる。こうなれば一体行政というのは住民にとって何なのか、お金を出さなければ行政サービスが受けられない、こういうことが今後起こってくるわけでありますけれども、この重大な姿勢の鮮明化について指摘をし、事務助役の見解を求めるものであります。
三つ目の問題は、将来、岐阜市の行政を拘束する問題で幾つかの重要な問題があると思います。例えば、学校給食のパート化、嘱託化、民間委託というようなことが明確にうたわれております。しかし、学校給食というのは学校教育法に基づいて教育の一環として、これは子供たちに与えられているものです。全く市民と話し合うこともなく、教育現場の方々と話し合うこともなく、一方的に将来課題として学校給食の民間委託などを打ち出しておられるということは、一体どういうことなのか。さらに、保育所の統廃合という問題もうたわれております。保育所というのは、岐阜市の福祉行政当局が一校下一保育所、身近な所で親と子が通い合って、そして地域の子供たちの連帯を深めて、小学校に入学できる適当な校下、行政区間として保育所がつくられている今までの理念を全く覆して、統合、廃止というようなことが出ているわけでありますけれども、これらの問題についても、関係住民や関係者と何ら話し合うこともなく、一方的に将来を規定するような形で出ているわけであります。こういう将来拘束されるような重大な政策の転換、変更について、何ら十分な討論もされないまま、このような大綱の中に出ているということは、私は許しがたいことだというふうに思うわけでありますが、これらについてどのように考えて出されているのか、お答えをいただきたいと思います。
私ども日本共産党は、行政改革を進めることに全面的に反対をするものではありません。もちろん、むだをなくして、そして市民が望む行政を十分行う、そのことによって積極的でそして効率的な行政を行うこと、これは非常に重大なことだと思うわけであります。ところが、この岐阜市の行政改革大綱は市民の望む行革ではなく、まさに市民いじめ、市民への負担転嫁と行政サービスの低下ということを一方的に押しつける行革大綱になっている。これが重大な問題だと考えているわけであります。
今日、市民が望む行革の中で今最も望まれているのは何でしょうか。それは、何といっても、この岐阜市で汚職が続発をしている、こういう行政を清潔な行政に切りかえてもらいたい、これが最大の岐阜市民の行革に望む要求ではないかと思うのです。ところが、こういう市民の望む行革の内容には一切触れられておらず、自治省が示した六項目について同じように出されているという点で、まさに目が市民に向いているのではなくて、自治省、上に向いていると言わなければなりません。
例えば、私どもはこの清潔な政治という中でいつも思うことの一つに、市の幹部が企業へ天下りをしています。そして、企業と行政との癒着がいろいろ問題にされる中で、何度も議場で論議をされ、業者の訪問は名刺受け口をつくって、事務をしている仕事場には入れない、こういって言ってきているにもかかわらず、市を天下った企業の職員が、元職員というだけで自由に至るところに出入りができる。私も、最近、目に余ることにたびたびぶつかっておりますけれども、そういうことにも毅然としないというようなところがあるわけです。当然もう、元市の職員であっても、現在は民間の企業の、しかも営業マンとして働かされている、市との間にメリットがあるからこそ営業マンとして使っているわけなんですね。それを、のうのうとはびこらせているというような、こういうところにもやはりいち早くメスを入れて、清潔な公正な、そしてだれが見ても岐阜市の行革というのは市民本位だと、こう言われるようなことをしていかなければならないと思います。事務助役に対しましては、今具体的な例を一つ挙げました、市の職員が天下った企業の元職員、当然現在の職員にとっては、かつては幹部でありますので、なかなか言いにくい問題ですが、これがはびこっている、この問題についてどのように考えておられるのか、事務助役から四点目のお答えをいただきたいと思います。
二つ目の質問をいたします。保育行政についてであります。
今日、公立保育所は、働く父母の保育要求を十分満たしていないのではないかと懸念をするものであります。岐阜市は、保育所の増改築、三歳未満児保育や長時間保育、障害児保育など、一定の保育の前進をさせてはきましたが、今日、働く父母の生活実態は非常に厳しいもので、保育所への要求も切実で多面的です。それにこたえ切れていないために定員割れという事態も起こっていると思うのです。まず、公立保育所への不満の第一に高いものは、保育料が非常に高いということであります。毎年、入所決定をされて、高い保育料の通知にびっくりをして入所取り消しをする例もかなりあります。六十一年度の保育料も平均四・八%の値上げ、最高で三歳以上児の場合は二万九百五十円が二万二千百五十円、三歳未満児では四万四千百二十円が四万六千四百五十円にも引き上げられるものであります。岐阜市保育問題連絡会が行ったアンケート調査によると、保育所へ預けている父母の月の合計収入が二十五万円以下というのが約六〇%を占めるという世帯であります。この二十五万円の収入で保育料は三万円から四万円払っている。そして、この保育料は高いと答えている方々が圧倒的であります。子供が二人になれば本当に高いわけです。三人も預けようと思ったら、とても預けられるものではない、こういう状況が生まれています。こういう中で全国的には保育料を引き下げるという自治体が出ております。一つの例ですが、新潟市では五十九年度から保育料を引き下げました。最高を三万九千円に引き下げたのです。そのことによって、子供たちの申し込みが非常にふえたと、このように市の担当者は言っております。この一つの例を見ても、保育料が高いために保育所に預けたくても預けられない、これが私どもの調査によっても、この保育団体の調査によっても明確に打ち出されております。この点について、まず、福祉部長から、保育料、高いとは思われないのか。そして、引き下げる、あるいは据え置く意思はないのか、この点についてお答えをいただきたいと思います。
第二の問題は、保育時間を含めた保育内容が問題だということです。例えば公立の保育時間は、普通保育所では土曜日の場合十一時四十五分です。長時間保育所でも、一時二十分ということになっています。最近では公務員の皆さんでも土曜日に半日で帰れるというようなことは、ほとんどないわけです。ですから、とても公立には預けられない。で、無認可保育所では、最初はゼロ歳児を預かるということで始めたわけですが、最近では二歳になっても、三歳になっても、土曜日の保育時間が親の働く時間に見合わないということで、無認可保育所に居残る子供たちが大変多くなっていることは、福祉部長は十分御存じだと思うのです。こういうことからいっても、現在の保育の内容というのは親の要求を満たしていない、このように思います。少なくともこの土曜日が半日という全く実情に合わない保育時間を、普通、平常日と同じような保育時間にすべきではないか、このように思うわけでありますが、このことについて福祉部長からお答えをいただきたいと思います。
続きまして、産休明け保育であります。長年の間、働く父母は、産前産後休暇が終わったらすぐ預けられる保育所が欲しいと、かねがね要求をしてまいったところでありますが、岐阜市ではまだこれが実現をされていません。で、保母さんたちの間でも、今日産休明け保育についてはかなり全国的に実績を積んで自信もついているところであります。そして、預かってもいいのではないか、このような機運も盛り上がっているところであります。こういう状況を踏まえて、産休明け保育を岐阜市も実施すべきではないか、このように思いますが、この点についてお答えをいただきたいと思います。
東京都の品川区では、未満児保育の保育料最高二万三千七百円、そしてすべての三十七園の公立保育所があるそうですが、ここで七時半から六時三十分までの保育が行われています。そして、この三十七園のうちの半数で産休明け保育が行われているそうであります。ここでは定員割れなんていうことは全く起こっていない、充足率が九九%と言われています。こういう実情からいっても、岐阜市の保育がいかに親の要求に合っていないか、そのために定員割れが起こっている、これは今日の深刻な内容だと思います。この情勢の変化に対応していないところに今の問題があるのではないか、このように思うわけでありますが、この点について福祉部長からお答えをいただきたいと思います。
保育問題の最後の問題は、公立保育所が地域の子育てセンターにならなければいけないのではないかということであります。今日子供を育てる親の持徴といたしまして、子育てに自信がなく、悩んでいるということが非常に多く寄せられています。さきの保育問題連絡会のアンケートによっても一二・五%の親が身近に育児について相談する所がない、そういう所が欲しいという要求を寄せています。こういう事態はかつては見られないことですけれども、核家族化の中で、またマスコミやさまざまな宣伝、世論の中で、真に子供たちを育てる技術が親から子へ受け継がれていないということを感ずるわけであります。こういう親たちの悩みにこたえて公立保育所が育児のプロとして地域の子育てセンターの役割を果たして、すべての地域の親さんたちの相談に乗る、この仕事をしていく必要があると私は思っているところであります。ところが実際には、公立保育所において預かっている親である保護者会との間でさえも、なかなかその交流がうまくいっていないということが幾つか寄せられているわけです。こういうものをなくして、このような弊害をなくして、ぜひとも保育のプロとしての役割を果たしていただきたい、このように思うわけでございますけど、この点について福祉部長はどのようにお考えなのか、お答えをいただきたいと思います。
次の質問は、名鉄線の騒音、振動の被害について、生活環境部長からお答えをいただきたいと思います。
一昨日も名鉄線の騒音、振動問題について環境基準を設ける必要があるのではないかということに対して、市長の方から前進的方向での検討のお約束がされたところであります。しかし、その環境基準というのは騒音問題が中心のように受けとめました。しかし、名鉄線の沿線で、むしろ被害の大きいのは振動ではないか、このように思うわけであります。私どもも名鉄揖斐線が地域を走っているわけでありますけれども、白菊町から萱場、また忠節大通りの曲がり角の御家庭に対してアンケート調査を行ったところであります。二十五名の方から回答が寄せられていて、これからもまだ御返事が来ると思っているわけですけれども、この方々の被害の実態をいろいろお聞きをしますと、大変長年我慢をしていらっしゃることがほんとによくわかります。例えば、このように書いておられます。かわらがずれる、雨漏りがする、たんすの開きのねじが緩んで戸がとれてしまう、洋服たんすの鏡が落ちてしまう、ほとんどのところの戸があかない、上から物がよく落ちてくるというふうに言っておられます。また、別の人は、長年の振動のため家が傾き、八年ほど前に改修、現在、また振動のため建て具にすき間ができた、二センチから一・五センチくらいというふうに言っています。また、別の人は、病気のとき安静が保てない、勉学に支障をもたらす、食器類、タイル等が落ちたり、割れたりする、家の傾きで柱と建て具との間にすき間ができているというように、アンケートにお答えをいただいた御家庭ではほとんどが、かわらがずれる、建物がゆがむ、扉があかない、上から物が落ちる、こういうことを寄せているわけです。しかも、御承知のように、忠節のあの曲がり角の所には金物屋さんがあるんですが、御商売をしているなべややかんがその振動によって落ちてきてへこんだりして商品がだめになってしまうというような、大変深刻な声も寄せられているわけであります。こういう被害の実態について、長年我慢をしていらっしゃるわけでありますけれども、まず、生活環境部長から、このような住民の被害の実態を御存じなのかどうか、お尋ねをしたいと思います。
そして、環境基準を設ける問題は、振動についてはどのようにお考えになっておられるのか、この点について二つ目、お答えをいただきたいと思います。
で、昨年の九月に萱場と早田大通りの二地点で騒音と振動のレベル調査をしていただきましたけれども、本当にひどい内容なんですね。早田大通りの方では、最小値から最大値、騒音は七十二レベルから八十五、振動は六十四から八十となっています。で、萱場の方では、騒音レベルが七十六から九十五、振動レベルが七十から七十九、そしてこの萱場では夜間、夜八時から九時の間に測定していただきましたけど、騒音レベルがいずれも八十五という状況であります。ほんとに高い数値が出ているわけです。これは、当然工場などの騒音、振動などに比べれば高くなっていて規制の対象にあるにもかかわらず、昨日もお話がありましたように、在来の軌道敷ということでこれが放置をされているという状況になっています。これは、市民生活の安定、市民の快適な暮らしを守る上からも、市としては放置ができない問題ではないか、このように思うわけです。で、私が調査をいたしましたのは、名鉄揖斐線ですけれども、お話がありましたように、名鉄本線、各務原線、市内線、たくさん名鉄電車が走っている至るところでこのような問題が起こっているとすれば、これは市民生活の上からいっても重大な問題だと考えるわけであります。このような被害に対してどのように考えておられるのか、生活環境部長からお答えをいただきたいと思います。
最後に、ごみ収集についてお尋ねをいたしたいと思います。
ごみの収集処理の仕事は自治体の基本的な業務だと考えます。衛生的で環境のよい町をつくる、それがこのごみ収集の根本であると言っても言い過ぎではないというふうに思います。ましてや、ごみの排出というのは毎日のことであります。住民にとって不便を与えない行政を進めていくということも重要だと考えるわけであります。今回予算の中に小型の収集車の三人乗務を二人乗務にして人員を削減するという予算が提案をされております。この内容は、最終的には住民へのサービスの低下となってくるのではないか、このように非常に心配をするものであります。御説明の中で、この二人乗務にすることによって市民にも御協力をいただかなければならない、その協力というのはステーション方式を一層進めていくことだというふうに話がありました。できることなら一町内一カ所というようなお話もありました。これはまた大変なことだと私は思うわけであります。で、私は住民にとって一番便利なことは、やはり各戸の戸口で収集をする、これが一番便利だと思うわけです。また、そうすれば、そのごみの出し方にも責任を持つわけですから、とてもいいことだというふうに思うわけですが、一歩譲っても住民の協力ができるステーションというのは向かい三軒両隣ではないかというふうに思います。ところが、現在七割方ステーション方式だと言われておりますけれども、二百メートルから三百メートルの距離を持ち運びをするということはざらになっています。それどころか担当者の調査では、五百メートルも持ち運びをしているという所もあると聞いて大変驚きました。自動車で持っていかなければ持っていけないという距離ではないか、このように思います。これはちょっとひどいのではないかというふうに思うわけであります。
そういう立場からまず第一点、生活環境部長に住民の便利を考えて、ステーションのあり方というのを再検討する必要があるのではないか。私は少なくとも協力できる限度というのは向かい三軒両隣だと考えますが、そのようにすべきであると思います。現在二百メートル以上五百メートルというような所はステーションをふやして、住民が便利になるように再編をすべきだ、このように思いますが、この点についてどのようにお考えになっているのかお答えをいただきたいと思います。
二つ目の問題は、分別収集が行われているわけですけれども、その中で特に生活から出る瓶とかがらくたに属するものの分別収集が、月に一回の現行の収集方法には無理があるのではないか、このように思います。小さな瓶の一つくらいと、つい一般のごみの中へ入れてしまう、これが人情ではないかと思うのです。都市によってはコンテナ方式をとっていつでも捨てられるようにしていたり、あるいは週一回一般ごみと同じような収集方式をとって、この瓶やがらくたの分別収集をやっているという自治体もあります。住民の不便を解消し、そして、つい一般ごみの中に入ってしまいがちなこの瓶やがらくたの収集の改善が必要ではないか、このように考えますが、この点についてどのようにお考えになっているのか、お答えをいただきたいと思います。
三つ目の問題は、年末年始の収集についてであります。ことしの年末年始は大変ひどいものでありました。岐阜市内の三分の二の地域が十日間もごみの収集が行われなかったわけであります。今、月・木コース、火・金コース、水・土コースという三つに分かれておりますけれども、火・金コースの例でいきますと、年末の二十七日に収集をして、次に来たのが一月の七日なんです、十一日目なんですね。それから、水・土コースも年末二十八日に収集に来て、次は一月八日でありました。年末というのはどこの御家庭も大変忙しく、二十七日や二十八日にごみが出せるという人はほんとに限られた人だと思います。どうしても三十日ぐらいまで仕事をやって、三十一日に急いで大掃除をしてごみを出す、こういう家庭が圧倒的だと思うわけでありますけれども、とっくに収集は終わってしまってごみを出す所がない。しかも一月の七日や八日まで集めに来ないというわけです。
〔私語する者あり〕
で、そんなわけでこの火・金コース、水・土コースが十日間もですから、市内を三つのコースに分けているわけですから、まさに三分の二が十日間もごみの収集がなかったというふうに言えるわけであります。それで幾ら広報ぎふなどでそれを宣伝されてあっても、すべての御家庭に広報ぎふが行き届いているわけではありません。
〔私語する者あり〕
そして文書の一片で市民が了解をするものではありません。ですから、もうお正月の四日目っていうときには、ごみが町にあふれておりました。というのは四日が土曜日なんですね、当然土曜日で御用始めだから収集に来るものだと市民はそのように早合点をしてしまっているわけです。ところが、ことしは四日の御用始めの土曜日が収集パスであります。で、八日まで待たされてしまったわけですから、四日から八日まではもうほんとに至るところでごみの山があふれていた。きれいであるべきお正月の期間中がこのような状況であるということは、これは大変問題ではないかと思うわけであります。
〔私語する者あり〕
で、これは千葉県の君津市という所ですけれども、逆に市当局が年末年始はごみの収集はしないと、こう言っていたそうですが、市の職員の皆さんが、住民から寄せられたアンケートは年末年始のごみをやってもらいたいということだったと。だから、みずから自発的にこの年末年始のごみ収集をやって大変住民から喜ばれたと、こういう報道なども聞いているところであります。
〔私語する者あり〕
当然働く労働者でありますので、このようなときに出勤をすれば代替休暇をちゃんと保障をする、あるいは休日手当を支給するというような形で、労働条件を保障しながら、市民の年末年始のごみ収集の要求にこたえていくのが今日重要になってきているのではないかと、このように考えるわけでありますけれども、この点について生活環境部長からお答えをいただきたいと思います。
で、四つ目の問題ですけれども、現在岐阜市は、例えば火事になったようなときのごみの捨て場がどこにもありません。私も経験をしたわけですけれども、火事という不慮の災害によって大変慌てていらっしゃるわけです。そして、どこへそのごみを捨てに行ったらいいのかということで、市の方に許可証をもらいに来るんですけれども、燃えるごみだけは受け入れますけれども、燃えないごみは受け入れませんと言うんですね。さて困ったと、どうしたらいいんでしょうと。で、結局はそれから許可業者を探して、その方々に有料で持っていっていただくということになるわけでありますけれども、これはどうかと思うのです。で、火事という不慮の災害、しかも燃えてしまったというほんとにお気の毒な事態の中で、ごみの捨て場がなくて、そして許可業者に頼んで、さらにお金を払わなくちゃいけないというようなことは、これは行政としてはよくないことではないかと思うわけです。そしてまた、あってはいけないことですけれども、仮に九・一二水害のようなあのような事故が起きたときに、一体ごみはどこに持っていくのか、そういうことを考えますと大変恐ろしい感がするわけであります。このような不慮の災害あるいは火事になったときに起きたようなごみの発生について岐阜市は対応する必要があるのではないか、このように考えるわけですけれども、この点についても生活環境部長からお答えをいただきたいと思います。
以上で私の第一回の質問を終わります。(拍手)
6: ◯議長(
小野金策君) 助役、宮浦清美君。
〔宮浦清美君登壇〕
7: ◯助役(宮浦清美君) お答えいたします。
行政改革大綱の策定につきましては、さきの議員にも御答弁申し上げましたとおり、本市におきましては早くから事務合理化委員会を設置しまして積極的に取り組み、新しい行政需要に対処してきたところでございます。しかしながら、現下の行政を取り巻く環境あるいは社会情勢の要請を考慮するとき、市の行政をより効率化することが今後の岐阜市政の一層の進展をさせる要諦であると認識し、これらの行政改革の指針として行政改革を定めたものでございます。行革大綱の策定に当たっては、おおむね六十年の八月末までをめどに策定するように指導されてきたところでございますが、本市におきましては慎重に検討してきた結果、ようやく本年の一月に行革推進本部長へ建議をし、さらに二月十五日号の広報ぎふで市民の皆さんにお知らせをし、御協力をお願いをしたところでございます。
広報ぎふの掲載につきましては、広報紙のスペースの関係上、将来的課題につきましては除外をいたしておりまして、六十一年度を主として掲載をいたしたものでございます。
大綱の策定に当たりましては六つの重点項目を設定し、各専門部会ごとに研究検討し、関連各課との協議、調整を行いながら素案をつくり、幹事会あるいは対策委員会が中心となりまして検討を加え、行革懇談会の意見を聴取して、これに基づきまして専門部会でさらに検討、修正をし、また、幹事会、対策委員会で協議するといった、たび重なる検討を行ってまいったわけでございます。
少数の職員と言われましたけれども、各専門部会におきましては、六つの専門部会でそれぞれの職員が六人ずつで四十二人、さらに幹事会におきましては十八名、対策委員会では二十三人という、総数七十三人でいろいろ検討、研究がなされたわけでございます。また、民間有職者等から成る懇談会を設置いたしまして、各委員からは貴重な御意見をいただきながら、大綱策定に対しましても反映をさしてきたところでございます。
大綱の策定に当たりましては、聴聞会や公聴会が開催されたという都市は聞いてございません。岐阜市におきましても公聴会あるいは聴聞会等も開催をしなかったわけでございます。
国の指導項目の中に、地方議会の合理化についても検討することが示されておったわけでございますが、岐阜市におきましては議会に関する項目は、行革大綱に定める場合は当然議会の御意見を聞かなければなりませんし、今回の大綱につきましては議会関係の項目は除外いたしましたので、議会の御審議を得ておらないわけでございます。行革大綱の策定に当たりましては、議決要件ではないという指導も受けております。
また、受益者関係につきましてもいろいろ大綱の中にはうたってございますけれども、特に受益の範囲におきまして従来からは特にそれに応じた負担をしていただいておるわけでございまして、特に一般の夜間開放あたりの電気料等につきましても従来無料でございましたが、施設の整備完了等によりまして若干受益者によってそれ相当の負担をしていただいており、中にはまだ負担額が少ないやないかという声も聞いておりますけれども、一定の限度において負担をしていただいておるわけでございます。他の負担状況におきましても同様でございます。
また、民間の委託関係につきましては、従来から民間への委託は、なじむものから実施をしてきたところでございますが、特にコスト関係につきましては、大幅な格差のある場合にはさらに検討をする必要があるということになっておるわけでございます。
また、この中に将来の課題ということで、給食とかあるいはその他の関係につきましては将来的課題ということで、今後とも各方面の意見を聞いて検討をしていくということになっておりますので、当面の課題ということで六十三年以降に一応掲載をしておるところでございます。
この大綱につきましては、今申し上げましたように、当面する課題と将来的課題というふうに区分をいたしまして、職員が少数でございますけれども、英知を結集して、市民福祉の向上を考慮しながら効率的な行政の実現を目指しておるということでございます。今申し上げましたように、かつての高度成長時代は再び到来しないというふうに言われておりまして、今日の厳しい社会情勢あるいは財政状況の中にありまして、限られた財源を有効に利用し、市民福祉の向上に資してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
8: ◯議長(
小野金策君) 福祉部長、
鷲本順一君。
〔
鷲本順一君登壇〕
9:
◯福祉部長(
鷲本順一君) 保育行政に関しましてお答えいたします。
先般も答弁の中で申し上げましたが、保育所入所児童が昭和五十四年度以降、減少傾向を続けていることは事実でございます。しかし、この現象は岐阜だけではなくて全国的な傾向でもございます。幼稚園もしかりと聞いております。この原因については数点挙げられると思いますが、私どもは何といっても出生数の減少が最も大きな原因であると考えております。もちろん保育料が高いと受けとめておられる方々もおいでになることは否定いたしませんし、また、感覚的には理解できますが、保育料というものが措置費に見合う額を最高として、応能負担の原則によって徴収するのが原則的な考え方であることに照準を当てて眺めますならば、岐阜市の保育料は必ずしも高いとは判断できないものがございます。なぜならば国の示す基準に対して一二%近く軽減の措置を実施しておりまして、これは全国的な例を見ましても、この軽減率はほぼ中位に位置しておるからでございます。ちなみに国の示す基準の平均は、児童一人について六十年度で月額でございますが一万四千三百七十七円、これに対して市の保育料の平均額は一万二千七百七十八円、したがいまして、国の示す基準と市が徴収しております保育料との間の差は千五百九十九円となっておるわけでございます。この分が軽減されておるということになろうかと思います。いずれにいたしましても国の示す基準額の一年おくれの額を採用した上に、最高額につきましては国の三年おくれを用いるなど、できるだけの配慮はいたしておりますので、その点御理解を願いたいと存じます。
なお、新潟市の例を引き合いにおっしゃいましたけれども、私どもは私どもなりに調査をいたしました。話というものはよく聞いてみないとわからないもので、(笑声)必ずしも期待したような結果ばかりではなかったように思います。例えば、五十九年度保育料を引き下げたとき、確かに三歳未満児の数はふえたのですが、三歳以上児では減ってしまって、総体では二百四十八名の減、六十年度には百十八人の減、さらに六十一年度に向けては未満児も百名減って、総体では四百七十名の減が見込まれておると聞いております。ちなみに岐阜市では六十一年度に向けては百六十六名程度の減が見込まれております。
〔私語する者あり〕
やはりそうなのかと言わざるを得ないような気がいたします。
保育料の問題とは別に、保育所運営上の大事な課題は、保育年齢あるいは月齢の切り下げと保育時間の延長でございます。保育時間の延長につきましては、昭和四十八年ごろからこれを手がけまして、現在公立十一保育所、私立は全部が既に長時間保育を実施しており、六十一年度からさらに一保育所を加えることになっておりますことは御承知のことと思います。
次は、当然土曜日の保育時間延長問題を検討する時期に至っていると思われますが、まず、現在手がけている産休明け保育の問題を解決することの方が急務だと考えておりますので、この方を先に課題としてまいりたいと思っております。ところで、この産休明け保育問題ですが、六十一年度からぜひ実施したいと思いまして、労働条件の変更を伴うので、労働組合に提示して交渉に入っておりますが、公立としては初めてのことでもあり、私の説得力の足りなさもあると思いますんですが、
〔私語する者あり〕
不安や思惑も交錯いたしまして、いまだ了解点に達しておりません。さらに話し合いを続けて少しでも早く実施できるよう努力いたしたいと思っております。
最後に、保育所は地域の子育てセンター的な機能を持つべきではないか、これは全く御質問者がおっしゃったとおりでございまして、私も各保育所を回っていつもこのことを話題にして所長と話し合っているところでございますが、実態はなかなかうまくいかないところもあるようですので、今後ともこれは努力してまいりたいと思っております。
以上でございます。
10: ◯議長(
小野金策君) 生活環境部長、
杉山恵規君。
〔私語する者あり〕(笑声)
〔
杉山恵規君登壇〕
11:
◯生活環境部長(
杉山恵規君) お答えいたします。
まず、名鉄線の騒音、振動公害についてでございますが、市内の在来線についての公害問題につきましては苦情の申し出がしばしばありますので、その状況はおおむね了解をしているところであり、その都度事業者にその実態を連絡し、要請を重ねているところであります。名鉄揖斐線の萱場三丁目地内における鉄道公害問題につきましては、騒音、振動測定の御依頼があり、昨年九月十一日午前十一時十五分から十二時二十五分までの通過列車十本についてその実態調査を行い、結果をお知らせしたところであります。その内容は軌道敷の端から連檐している土地で、騒音は九・三メーター、振動は七・八メーターの地点で測定したもので、騒音は七十六から九十五、平均八十七ホンで、振動は七十から七十九、平均七十三デシベルと、名鉄本線で測定したものよりいささか高い値でございました。在来線鉄道に係る騒音の指標問題につきましては、一昨日の御質問にお答えいたしましたとおり、名古屋市の評価方法及び環境庁の方法など勉強し、検討いたすこととしております。振動につきましては、国を初め全国の自治体においても目標値等を設定して現在おりません。環境庁の鉄道騒音振動指針検討会では、今回騒音のみ中間報告をまとめられ、中央公害対策審議会の騒音・振動部会に提出されましたが、引き続き振動関係の検討を行われる予定と聞いておりますが、県担当部局とも十分協議をし前向きに研究いたします。従来の在来線鉄道公害による苦情処理と同様に、本件も所管の名古屋鉄道株式会社西部土木管理区に対し実情を十分連絡し、改善方の要請をいたしてまいりますので、よろしく御理解賜りたいと思います。
次に、ごみ収集問題についてお答え申し上げます。
一般ごみの排出に係るステーション問題につきましては、現在週二回の収集をしております一般ごみはステーション方式を原則としておりますが、道路事情などにより個別収集地域が三〇%程度現在ございます。したがいまして、かねてから市民サービスの不平等であるとか、道路利用による弊害等の問題から見直し方の御指摘もございますので、現行ステーションの位置、数の是非等も含め内部検討をいたしているところであります。市民各位の御理解と御協力を得て、できる限りステーション方式による収集としての一元化を図ってまいる所存であります。
不燃物排出用の問題でございますが、他都市においては住民の方々の御協力によりコンテナを設置されておるということは承知しております。一般ごみのステーション方式の内部検討とともに研究をしているところであり、ただいま直ちに実施に踏み切れる状態ではなく、諸般の要件を整備することが先決と思っております。要はごみ問題に対する市民各位の自意識の高揚を目指し、一人一人の方々が美しい環境の町づくりに努めていただくよう、さらにさらに努力を傾注してまいります。
年末年始の収集体制についてでございますが、昨年一月四日の収集は特例とし、例年十二月三十日までと、一月五日から一般ごみの収集をしているところでありますが、地区によっては三回、これは十日間でございますが、収集しないことになります。この年末年始の業務につきましては、あらかじめ該当職員等毎年協議をし実施いたしておりますが、何とか市民の方々の御理解がいただけるような週間隔にするよう、さらにさらに努めてまいります。
火災ごみについてでございますが、火災現場の後整理により排出されるごみ等の処理処分につきましては、何もかも一括して処分するような場所は現在岐阜市にはございません。したがいまして、瓦れき類とか壁土等は不燃物として地元の御了解をいただいている、ごみ焼却灰の埋立地に搬入方をお願いしております。可燃物につきましては掛洞プラントの破砕機で処理できる程度として、搬入をお願いしているところであります。
災害時の問題につきましては、その状況により総体的に配慮することとしておりますが、適当な処分地の設定ができない現在ではやむを得ないものと思っておりますが、よりよい方策をと鋭意努力する所存でありますので、よろしく御理解を賜りますようお願いいたします。
以上でございます。
〔「議長、三十四番」と呼ぶ者あり〕
12: ◯議長(
小野金策君) 三十四番、
野村容子君。
〔
野村容子君登壇〕
13: ◯三十四番(
野村容子君) 一通りお答えをいただきましたが、再質問を行いたいと思います。
まず第一の、岐阜市の行革大綱についてでございますが、事務助役の御答弁は、私が指摘をいたしましたように、いみじくも国の指導に基づいてやっているんだと、こういうことをお話しがありました。私はそれだけではいけないのではないか。本当に市民が望む行革ではなくて、国が、国が本来やるべき仕事をやらないで、これを地方自治体へ転嫁をしてくる。その一つの方策として行革大綱をつくらせている、これはまさに上に目がついている問題ではないかという指摘に対して、そのとおりというような内容のお答えであったわけです。非常に残念だと思うわけです。
で、例えば議会の関係については、議会関係は除外をしたから議会の議決を得る必要がなかったというようなお答えでありましたけれども、議会関係の問題を除いても、岐阜市の行政にかかわることを全く議会の意見を聞かないで進めていくというような、そういう姿勢というのはこれは……
〔私語する者あり〕
非常に問題がある、このように思うわけであります。
〔私語する者あり〕
また、その六つの項目につきましても、まさに自治省が示した六つに限定をされていて、岐阜市独自では何にも自主的に考えていない、これをみずからお示しになって、お答えになったと言わなければならない、非常に残念だと思うわけであります。
さらに、私が四つ目の問題としてお聞きしました、岐阜市民として今行革として何を一番望んでいるのか。それは清潔な汚職のない行政ではないか。その一つとして、天下り職員の企業への派遣、企業への就職、そしてその人たちが大手を振って今この市の職場の中を自由に出入りしている問題について、どう考えているのかという質問には何らお答えがないわけであります。全く遺憾だと言わなければなりません。この点について市長からお答えをいただきたいと思います。
私は、一般の企業と同じように扱いを厳正にすべきではないか、市の職員が事務をやっている中に入れるべきではない、このように考えますが、この点について市長から毅然としたお答えをいただきたいと思います。
保育行政についてでございますけれども、保育料の高い高くないは、国の基準をもとにして高くないなどということでは困るわけです。福祉部長としては岐阜市民の生活実感の中で高いのか高くないのか、そして大多数の方々が高い保育料だと。一たん入所が決定しながらも高くて預けられないと言ってやめていく、この現実に目を向けるべきではないか。その辺に目を向けないで、国の基準よりは高くない、中くらいですと。これでは市民の切実な父母の願いに耳を傾けている行政ではないということを厳しく指摘をしておきたいと思います。
産休明け保育については急務のこととして取り組んでおられるようです。保母さんの中にはこれを受け入れるべき機運も盛り上がってきているというふうに判断をするわけでありますけれども、ぜひとも早い時期の実施を望むものであります。
また、土曜日の保育時間の検討もその時期に至っているというふうにお答えがありましたので、この点についても早い時期に結論が出せるような対応をしていただきたいと要望しておきたいと思います。
地域の子育てセンターの問題は部長の中にも同感ということでありますけれども、でもこれは体制としてそれをつくらなければいけないのではないか、話をしているだけでは一向に進まないと思うのです。仮に何々保育所は六十一年度から地域の子育てセンターとしての役割も果たします。地域の皆さん、子育てに困っておられるなら、いつでも保育所に御相談ください。こういう積極的な門戸を開く体制と対応が措置として必要ではないか、このように思いますけれども、この点についてのみお答えをいただきたいと思います。
名鉄線の騒音、振動の問題でございますけれども、お答えはほぼ了解ができるものです。振動の基準についても引き続き県当局と検討して前向きで検討したいというお答えでありましたので、非常に難しい問題であろうかと思いますけれども、関係住民の皆さんにとっては毎日のことであります。朝から夜中まで起こることであります。ぜひとも安らかな市民生活が送れるような対応を早急に検討して、また、原因発生企業に対しても厳しくスピード制限などを含めて申し入れをされますように要求をするものであります。
最後に、ごみの収集についてでございますけれども、一つはステーション方式についてですが、部長は、できる限りステーション方式でお願いをしたいと。ということは、すなわち市民サービスが低下をしていくということになるのではないかという懸念をしているわけですね。それはどういうことかというと、冒頭に申し上げましたように、二百メートルも三百メートルも、所によっては五百メートルも歩いてごみを持ち出さなければならないということを部長は市民に御協力をしていただきたいこととして願っているのかどうか。そうであるとしたら今回の清掃にかかわる人員削減というのは大変問題があるというふうに思わないわけにはいきません。で、私も一歩下がっても、ステーションの協力ができる範囲は向かい三軒両隣の範囲ではないか、このように考えているわけでございますけれども、このステーションについて今の部長のお答えは納得できないし理解ができるものではありません。これはまさに市民へのサービスの低下、市民への協力を要請することによってこの人員削減を切り抜けていこう、こういう内容ではないかと心配をするわけでございますが、この点について、ステーションのあり方についてできるだけ小さくする、その意思があるかないか、このことについてお答えをいただきたいと思います。
瓶やがらくたの問題については、一般ごみと同じ収集方法で分別収集ができないか内部で検討中ということでございますので、この点については結論を待ちたいと思います。
それから、年末年始の収集についても、市民の要求に応じれるような間隔にするよう検討していきたいし、しているというお話でございましたので、ぜひともあの清潔な、お正月の間にごみが町にあふれていることのないように、きれいな清潔な町づくりのためにも、大変御苦労だと思いますけれども、こういう仕事に携わっていらっしゃる方々の理解を得て、また、その方々の労働条件もそれにかわる方法として保障することも検討しながら実現をしていただきたいというふうに要望しておきたいと思います。
火事ごみなどの埋め立ての問題については、現実にはどこにも捨てる所がない。お金を出して業者に頼む以外にないというのが現実であります。現に私もお願いをいたしました。ですから、これは適当なそういう処分地を求める必要があるのではないか、このように思いますが、その意思についてのみお答えをいただきたいと思います。
以上で再質問を終わります。
14: ◯議長(
小野金策君) 市長、蒔田 浩君。
〔蒔田 浩君登壇〕
15: ◯市長(蒔田 浩君) 行革大綱に触れられましての御質問にお答えを申し上げたいと存じます。行政の基本的な理念と申しますか、それはやはり市民の常に声を聞くということも大いにあります。また、公正でなければならぬということもあるでしょう。公平であることも当然であります。そして、この場所でも私申し上げましたように、行政全体あるいは市行政全体を眺めましたときに、清潔な行政でなければならぬということは私申し上げておるところでございますが、それと裏腹に汚職が既に起きておるという状況につきましては、まことに遺憾千万に思っておるわけでございます。今後とも十分そういう点につきましては毅然とした態度で配慮をしていきたいと、かように思っておるわけでございますが、具体的に今おっしゃられましたように、市役所をやめて、市と深い関係にある業界に再就職された方々が庁内を堂々と歩いておるとか、いろいろなお話しがございました。まあ私実態をそういうふうに眺めておりませんので、私は実態を聞きまして、そしてそういうことであるなら、やはり一般業界と同じように、業界に入った以上は業界の人であるわけでございますから、特別な待遇をするとか特別なことをするというところはないわけでありますから、その点につきましては十分調査した上で、どのようにしていくかということにつきましては一般と同じようにしていくべきであるというふうに思っておるわけでありますが、よく実情を聞きたいというふうに思っております。
16: ◯議長(
小野金策君) 福祉部長、
鷲本順一君。
〔
鷲本順一君登壇〕
17:
◯福祉部長(
鷲本順一君) お答えいたします。今すぐの具体策にはいささか戸惑いも感じますが、やはりやらなければならないこととして検討いたします。以上です。
18: ◯議長(
小野金策君) 生活環境部長、
杉山恵規君。
〔私語する者あり〕(笑声)
〔
杉山恵規君登壇〕
19:
◯生活環境部長(
杉山恵規君) お答えを申し上げます。
ステーション方式の問題につきましては、あくまでも市民の御理解と御協力が先決でございます。したがいまして、その御理解と御協力が得られるような状況で位置、数等の検討をするということでございますので、よろしく御理解賜りたいと思います。
次に、火災ごみの最終処分地の問題でございますが、何もかも一括して直ちに最終処分するということは跡地の安定化、そしてまた、埋立物による二次公害の問題等もございますので問題が内蔵するわけでございますが、私どもとしては最終処分地が得られればと常に努力しておりますが、どこかいい所があれば先生方にも御紹介をお願いしたいというふうに思います。(笑声)
〔「議長、三十四番」と呼ぶ者あり〕
20: ◯議長(
小野金策君) 三十四番、
野村容子君。
〔
野村容子君登壇〕
21: ◯三十四番(
野村容子君) 市長からお答えをいただきました。市長の言葉の中には非常にためらいのあるお言葉もありましたけれども、実態をよく知らないということでございます。最近の実態は調査をされれば、びっくりするような状況であることは、もうだれもが知っていることと思います。どのようにしていくのか。一般と同じようにしていきたいというような歯切れの悪いお答えでありましたけれども、ぜひとも、これはもう元市の幹部であっても企業人であります。一般の業者と同じようにするということが大原則であります。で、調査をするということでありますが、大至急調査をされて大至急対応されますよう、強くこの点については要望しておきたいと思います。以上です。
22: ◯議長(
小野金策君) 十四番、早川竜雄君。
〔早川竜雄君登壇〕(拍手)
23: ◯十四番(早川竜雄君) 発言の通告を若干変更いたしました。一項目減らしましたので御承知をいただきたいと思うわけであります。
順次質問をいたしてまいりますが、第一の質問は第十五号議案についてでございます。
この議案は御承知のように、
非常勤の特別職職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例制定を行おうとするものでありまして、教育委員会の委員長を初めてとする三十九の職種について、平均五・六%の報酬及び費用弁償の額をアップしたいと、こういう趣旨であります。
非常勤の特別職と申しましてもその種類はまさに多種多様でありまして、それはそれなりに極めて重要な任務を持っておられるのであります。これは当然法律または条例に基づいてそれらの特別職が設けられまして、それぞれ任命がなされているわけでありますが、御承知のとおり、それら特別職の報酬、費用弁償は、年額、月額、日額、こういうふうに分かれておりまして、それぞれがまた差があるわけでございます。私は先ほど、
非常勤の特別職はそれぞれ任務を付与されて、それぞれが重要な任務を持っておいでになると申し上げました。これはもう言をまたないところでありましょう。この際おのおのの職種について、その職務、任務については省略をいたしますけれども、この条例改正を見てまいりますと、どうも職務なり任務に重い軽い、つまり、これは重要だ、これは言い方は悪いけれども余り大したことはない、こういう差があるような気がしてならないのであります。今日まあそのよしあしは別といたしまして、その任務なりあるいはその人の仕事能力、そういうものを評価をするものとしては一定のお金を支払うことが習慣になっています。逆に言うならば、お金の高い人は重要な仕事があって能力があるんだと。例えば市長のような人ですねえ、こういう人は非常に能力があって非常に重要な職責がある、低い人はとても及ばない、こういう評価がされているのが現実であります。私はまずこの改正表を見てみまして、三十九ある職種のいずれもが
非常勤の特別職であるという同一条件にありながら、その報酬が年額、月額、日額、こういうふうに三分類をされていることに対して、まず私は疑問を持つんであります。このように三つに分けられた根拠をまずお尋ねをいたしておきたいと思うんであります。
非常勤の特別職を三種類に分けた、このことについて、まずその根拠をお尋ねをいたします。
次に、職種によって、その組織の責任者は特別に報酬が高い、そのほかは報酬が低いという問題があります。例えば教育委員長はほかの教育委員に比べて月額九千円高いわけであります。選挙管理委員長は他の委員よりも一万三千五百円高い、こういうような事実があるわけであります。それはそれとして私は常識的に理解ができるんであります。ある委員会、ある協議会、ある審議会をまとめる立場の人、その人と、まあ平という言い方はどうかと思うんでありますが、普通の委員の人との間には報酬に差があって当然ではないかという気がいたします。そういたしますと、三十九ある委員会なり協議会なり審議会なりというものが全部すべてそうなっているかというとそうでもないんですね、これまた。全部そうなっているかというとそうでもない。その多くが実はみんな一緒なんですねえ。これも私は一つ理解ができない。特に特徴的に言えるのは、その報酬が費用弁償、つまり日額幾らと定められたところの委員会なり協議会なり審議会というのは、委員長であろうが協議会の会長であろうが審議会の議長であろうが委員の皆さんと同じだということになっている。ここではなぜその組織の責任者が皆さんと一緒でよろしいのか。これもまた逆に質問をしたいと思うんであります。
さらに、報酬がですねえ日額、いわゆる費用弁償というところになっている種類というのは二十一ございます、二十一ございます。この中で日額についても差があるわけですねえ。例えば固定資産評価審査委員会の場合を見てみますと、この委員会に出席をいたしますと日額八千七百円支給するということになっている。あと四つこのような委員会、つまり日額八千七百円というのが四つあります。さらに残りの十六は、土地区画整理審議会委員を初めとしまして、この場合に一日行きますと七千三百円、この間には実に千四百円の差があるわけでございます。これは一体どういう理由でしょうか、なぜこの差をつけなければならないんでしょうか、市長にお答えをいただきたいと思います。
次は、報酬の妥当性に関する問題であります。二、三の例をとりまして質問をしてみたいと思うんでありますが、まず、教育委員について見てまいりますと、教育委員長が今回の改正では月額八万四千七百円、教育委員が七万五千七百円、社会教育委員に至っては日額七千三百円という状況であります。社会教育委員は今申し上げましたように格段に低いわけであります。そのことは私が先ほど申し上げたような論理から申し上げますと、教育委員に比べて社会教育委員というのははるかに低く評価をされておる、低く見られておる、こう言っても差し支えがないんであります。しかし、本定例会におきましても青少年の非行問題を初めとする社会教育問題というのは極めて重要である。もっともっと社会教育を充実しなきゃいかぬということが盛んに叫ばれています。そういう状況を見てまいりますと、こういう今の差があっていいのかということについてはいささか疑問を持たざるを得ません。こういう問題についても質問をしなければなりませんが、教育委員と社会教育委員の格差もさることながら、教育委員自体についてもこの報酬の妥当性というものはどこにその根拠があるのか。市長は予算編成の中心的な課題ということを議会の初日にお話しになりまして施策の重点を幾つか挙げられましたが、その中心の中で最初に、教育、文化及びスポーツの振興、つまり教育は大事だ、もっともっとこれから大事にしていかなければならないということを、自分自身で皆さんの前に発表されたわけであります。ところが教育委員長、教育委員、社会教育委員の報酬というものは、その果たして意気込みに対応しているでしょうかといえば私は十分ではないと思うのであります。ちなみに岐阜県の場合を例にとってみます。県の場合です。県の場合を例にとってみますと、県の教育委員長は月額十六万円であります。教育委員は十四万円、いずれも岐阜市に比較をいたしますと二倍であります。さらに私どもは二年前に東京の中野区へ視察に行きました。ここで、おたくの教育委員の報酬は幾らですかと言って聞きましたら、二年前でございましたけれども二十一万五千円ですと言われるんですねえ。約三倍ですよ、二年前で現在の三倍なんですねえ。こういう実態もあるわけであります。ところが、おもしろいことに一つだけ報告しておきますが、県の社会教育委員の報酬は日額六千五百円なんです。これはまあいささかと思いますが、県がおやりになることですからここで問題にするわけにはまいりませんけれども、とにかく全体として私は教育委員、教育委員長、社会教育委員の報酬について、その妥当性の根拠というものがわからない。市長にお尋ねをいたしますけれども、この三つの報酬に対する考え方はいかなるものか、ぜひひとつお答えをいただきたいと思うんであります。
さらに、教育委員長にお尋ねをいたしますが、あなた自身の口からそういうことはお答えにくいかと思いますけれども、これで十分活動ができるのかどうなのか。(笑声)特に県と比較してですねえ、このくらいが妥当だと思っていらっしゃるのかどうなのか。あるいは、あなたは教育委員長でありますから結構でありますが、社会教育委員はですねえ、私はいささか低いと思うんでありますが、あなたはどう思っておられるのか。この二点、ぜひお答えをいただきたいと思うんであります。
それから、市長にもう一つお尋ねをいたしますが、監査委員の問題であります。この中にもたくさん監査委員を経験された方がおいでになるわけでありますが、監査委員は、知識経験を有する者のうちから選任されたというのがあります。これは一人今ありますねえ。それから、議会から選任された委員というのもあります。これは今二人おります。でまあ同じように仕事をするわけであります。おおむね一カ月に一回か一回半ぐらい監査をするという、私も経験がありますが、そういう仕事をするわけであります。ところがですねえ、その人の報酬がこれまた差があるんですねえ、何と三万一千百円の格差がある。随分議会の側は低く見られたもんだと思って、私は当時つくづく思ったわけでありますが、どうしてこういう差が出てくるのかどうも私は納得ができない。市長が提案をされておるわけでありますから、私はこういう理由で議会から出ておいでになった監査委員の皆さんは低くてもよろしいという説得力があれば、ぜひ私はお聞かせをいただきたいと思うんであります。
最後に、この十五号議案に関連をいたしまして、公平委員会について質問をいたします。
私は率直に申し上げて、この委員会の活動内容について十分承知をいたしておりませんでした。今度の議会にこの議案が、報酬アップの提案がなされましたので若干調査をいたしたんでありますが、ここにその調査の結果がございます。一体どういう仕事をしたんでしょうか、議会事務局を通して活動内容を調査をいたしてまいりました。過去三年間にさかのぼって調査をしたのでございます。その活動は一年に二回ずつ委員会を開いておいでになります。計三年で六回開催されておりまして、その内容は条例改正の審議、つまり管理職の範囲などをどういうふうに定めるかというようなことの審議、あるいは公文書の公開条例がありましたから当然公平委員会も対象になるわけでありますから、それにどう対応するかというようなことを審議をなされたということでございまして、本来の任務といいますか、地方公務員法に定めるところの任務についてはほとんど、ほとんどというのか皆無であります。例えば地方公務員法に定めるこの公平委員会の職務といいますか事務の内容というのは、一つは「職員の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する措置の要求を審査し、判定し、及び必要な措置を執ること。」、二つ目が「職員に対する不利益な処分についての不服申立てに対する裁決又は決定をすること。」これが主な仕事であります。これが実は一件もないのであります、過去三年間。恐らくずっと以前もないと思うんであります。ある人に聞いてみますと、そういうものはありません、こういうことでございまして、ほとんどなかったんではないかと私は思うのであります。そのこと自体はですねえ非常にいいことだと私は思うんです。つまり四千八百人の職員の皆さん方が、私は不利益な扱いを受けたこともないし、給料や賃金その他の問題で不平や不満がございませんと言っておいでになる一つの証拠でありますから、そのこと自体は私は大変いいことだと評価をいたしたいわけでありますが、しかし、もう少し考えてまいりますと、今の制度の中で労働組合というのがあります。労働組合は組合員の皆さん方が自分のお金を払って、自分が不利になったときには保護をしてくれ、救済をしてくれといって団結をして自分たちの地位を守ろうとする組織でありますから、仮にそういうことが起こったといたしますならば、労働組合に所属をしている人は、ほとんどがまず労働組合に相談をする、そういう制度が成り立っているんではないでしょうか。もしそういう組合員の訴えを取り上げないというような労働組合が存在するとならば、それはもう労働組合ではないわけでありまして、組合員はだんだん離れていくわけであります。そういう現状が一つあるということを御認識をいただきますならば、よほどのことがない限りこの公平委員会に今言ったような問題を提訴するということは私はないのではないかと思うんであります。仮にあるとするならば労働組合に入っていない人、つまり非組合員、管理職ですねえ、この人が、自分が大変不利益な取り扱いを受けたといって提訴をする、こういうんでありますが、世間一般で言って、まあ管理職までなった人がそういうことを行うようなことはまずありません。こういう私は状況だと思うんです。ところでですねえ、地方公務員法によりますと、今私が申し上げて問題にいたしております公平委員会という職員の救済機関、これと、もう一つ同じようなものに人事委員会というものがあるわけです。地方公務員法によると、「人事委員会又は公平委員会を設置する。」こうなっておるんであります。公平委員会の権限とか事務処理の内容というものは、先ほど私が申し上げたような、主な二つに大別をされるわけでありますが、人事委員会の場合にはどうなるかというと、これはもう極めて広範にわたっておりますし、詳細にわたっております。項目だけでも十一項目あるわけであります。例えばその第一項ではこういうことが書いてあります。「人事行政に関する事項について調査し、人事記録に関することを管理し、及びその他人事に関する統計報告を作成すること。」あるいはその第二項では、「給与、勤務時間その他の勤務条件、厚生福利制度その他職員に関する制度について絶えず研究を行い、その成果を地方公共団体の議会若しくは長又は任命権者に提出すること。」こういうことが明記をされておりまして、公平委員会とは比較にならないほど任務と権限を持っているんではなかろうかと思うんであります。この任務と権限を人事委員会の方がはるかにたくさん持っている、こういうことの証明になるかどうかは申しませんけれども、先ほどの論理を延長してまいりますと、岐阜県は人事委員会を設置されておりまして、その報酬、人事委員会の委員長は月額十四万五千円であります。委員が十三万円であります、月額です、これは。岐阜市の公平委員会の場合には、皆さんも御承知のように、今度の改正案、公平委員長は年、一年間十万六千円であります。委員は九万三千七百円、こうなっておると。県と市ではもう格段の差があるわけです。こういたしますと、先ほどから私が嫌みったらしく申し上げておりますように、県の人事委員会は物すごいということ、市はまあということになるわけですね。それでは、保護をしてもらう側、つまり職員の側にとってみればいささか不十分です。もう少し何とかならぬものかという気がするのは当たり前だと私は思うんであります。そういうことがあるにもかかわらず岐阜市は人事委員会を設置しないで公平委員会を設置している、こういうことです。なぜ、公平委員会を設置したか、よくよく調べてまいりますと、地方公務員法第七条第二項にその規定がある。その第七条第二項の規定というのはこういうことが書いてある。「指定都市以外の市で──これは岐阜市でもそうです──指定都市以外の市で人口十五万以上のもの及び特別区は、条例で人事委員会又は公平委員会を置くものとする。」つまりどちらでもいいわけです。人事委員会でもいいし、公平委員会でもいい、こういうふうにこの地方公務員法の第七条二項は規定をしているんであります。当市の場合には先ほどから申し上げておりますように、公平委員会を設置をしておるわけでありまして、市長にお答えをいただきたいと思うんでありますが、なぜ岐阜市は公平委員会の方を採用をしておるのか、公平委員会の制度を取り入れておる理由とそのメリット、こちらの方がいいんだと、この点についてぜひ明確にお答えをいただきたいと思うわけであります。
さて、きょうは公平委員長に御出席をいただいております。お伺いをいたしますと、公平委員長が議会に出席をされるのは開闢以来のことだそうでございまして、大変恐縮に存じますが、よい機会でありますから率直な御意見をいただきたいと思うんであります。
まず、公平委員長という立場から岐阜市の労務対策についてどのような感想を持っておられるかという点でございます。まあ、あなたのお立場からするならば、一件も提訴がないから、これは非常にうまくいってると、こういうふうに思っておられるでありましょうし、そう答弁をされるでありましょうが、本当にそうでしょうかということを、もう一度念を押しておきますから、その点も含めてぜひお答えをいただきたいと思うんであります。
確かに岐阜市では、先ほどからも問題になっておりますように、行政改革によって大変な職員の定員削減あるいは配置転換あるいは民間委託というふうに、だんだんだんだん仕事の場面が変化をしてまいります。これに対して職員が、ああ、非常にこれはいいことだといって皆さんがそれに従っておるかどうかということになりますと、私は必ずしもそうではない。特に近年、そういう傾向というのは顕著にあらわれてきているのではないかということを踏まえて、公平委員長、ぜひひとつその辺の感想をお願いをいたしたいと思うんであります。
二つ目は、公平委員長としてあなたは大変貴重な経験を持っておられますし、相当長い間この職を続けておいでになるというふうに承りました。そういたしますと、当然他の都市はどういう状況であるのかということも御承知をされておると思うんであります。他の都市では、今の地方公務員法第七条第二項によって人事委員会を設けておるような所があるでしょうかないでしょうか。あるいは岐阜市と同じように公平委員会制度を設けておられるのでありますが、公平委員会の活動内容というのはおおむね岐阜と一緒なのか、あるいはもっともっと違う所があるのか、こういうことについてぜひお答えをいただきたいと思うんであります。
三点目につきまして、率直なこれも御感想をいただきたいと思うんでありますが、公平委員会の制度はいかがでしょうか。つまり私は今ごちゃごちゃ申し上げましたけれども、公平委員会に対して過去何年間にわたって一件の提訴もないということは、一見極めて順調な労務政策がとられてきたということのあかしでもあると同時に、一方では公平委員会に対して提訴するようなムードがなかなかつくられていない、どうもあそこ行きにくいとか話しにくいとかあるいは手続がわからぬとか、もっとひどいことを言うならば、市長が任命した人がどうせお裁きになるんだから、市長がおやりになったことはそのまんまいくでしょうと、言ってもむだだというようなことが仮にあったといたしますと大変なことでありますから、そういう点について制度は制度として、法律は法律としてこれは尊重しなければなりませんが、その限りにおいて改善をするような点あるいは職員に対してこういうふうにというような点はありはしないのでしょうかという点でございます。この点についてもぜひお答えをいただきたいと思うんであります。
最後に、これも少しお答えを求める方が無理かもわかりませんけれども、私は先ほどからずうっと地方公務員法第七条二項によって人事委員会、公平委員会、いずれを採用してもよろしいということがあるのならば、人事委員会の方を制度的に岐阜市に設けた方がいいのではないかというニュアンスで話を続けてまいりましたが、公平委員長、あなたの立場としてはどうでしょうか。公平委員会よりも人事委員会の方がいいというふうに思っておいでになるのか、いや、このまま公平委員会のままでいい、こう思っておいでになるのか、いささか意地の悪い質問かもわかりませんが、ぜひひとつお答えをいただきたいと思うんであります。
次に、都市計画の街路緑化の問題について質問をいたします。
今議会に提案をされておりますその街路緑化の予算は、見てまいりますと約三千八百万円であります。ちなみに去年、当初予算は三千四百万円であります。この事業は、簡単に申し上げますと、道路に緑をということで街路樹を植えるということでございます。私どもはよく他の都市を視察をいたしますが、なるほどここは緑の多い町だと、なるほどこの街路樹は立派だというようなことに時々遭うわけでありますが、振り返って岐阜市を見てまいりますと、何とまあさばさばとした、殺風景なといいますか、緑の少ない町だということを時々強く感ずるわけであります。もちろんその道路ばかりではなしに、町全体がそういう感じがするわけであります。それは、やっぱり昨年度の街路緑化の事業を見てみましても、予算三千四百万円でありますから大したことができないのは事実であります。ちなみにですね、この三千四百万円の中で一体街路樹を何本植えたのか、どのくらいの範囲に植えたのかといって調べてまいりますと、ここにございますが、約二百五十本、街路樹を約二百五十本植える、この予算。それから小さな樹木を、これは二千何本でありますが、約二千本植えた。その道路の延長どのくらいだというと、約千メートルくらいですね、約千メートルぐらい。これは、市道全体からとってみればまことに微々たるものであります。これだけの範囲にこれだけのことをやって三千四百万円という予算でありますから、これはもう市道全体に、ああ、街路樹があるなという感じを市民が受けるまでには、私は気の遠くなるような年月を要するのではないかと思うんであります。ちなみに、現在、市道あるいは市内の県道に何本ぐらいの街路樹が植えてあるか調べてみますと、市道の部分で約六千本、市内の県道で八千本、こういうまあ数字が出てくるわけであります。街路緑化事業を担当されるのは都市計画部長でありますから、部長に質問をいたしますが、街路の緑化計画はどの程度のものであるのか、まず質問をいたします。ただ気分的に、ことしはここをやろう、あるいはことしは国の補助がこれだけついたからこっちをやってやろう、こういう行き当たりばったりと言っては大変語弊があるかと思いますけれども、計画性が本当にあるのかどうなのか、このことについて、まず質問をするものであります。
二つ目は、岐阜の市道に、岐阜市道にくまなく街路樹が植わってしまうならば、これはもう理想的で大変結構なことでありますけれども、そういうことにもならないことは承知をいたしております。しからば、一体どの程度にその目標を置いておるのか、最終的にこのくらいまではやりたい、そうしてこういう町にしたいんだという構想があるはずであります。それには今後どのくらいのことをやらなければいけないし、どのくらいの年月がかかるのかということについて、ぜひお答えをいただきたいと思うのであります。
あわせて、今街路樹を植えようといたしますと、歩道の幅が二・五メートル以上ないと植えませんというわけであります。しかし、ずっと以前につくられた歩道は二・五メートル以下のものがたくさんございます。そういたしますと、そこには街路樹を植えませんということになるわけでありまして、二・五メートル以下の歩道のところの人たちはいつまでたっても木が植えてもらえぬという状況が来てはこれは困るんでありますが、その辺の対応、一体どうなさるおつもりか、あわせてお答えをいただきたいと思うんであります。
次に、街路樹の種類に関連をして若干質問をいたしますが、現在、街路樹として多く植えられておりますのは、プラタナス、イチョウ、ツブラジイ、トウカエデ、こういうものがございまして、大体一本の値段が一万五千円から二万円くらいだ、こう言うんであります。いずれもこれらの品種は、公害に強いことあるいは落葉樹であること、こういうことが特徴でありまして、樹木の成長も比較的早い、こういう種類のものを植えておいでになるんでありますが、管理にも相当、落葉樹でありあるいは成長が早いということについては苦労をしておるようであります。ところで、今年度約三千万円を費やしまして街路樹を植えたわけでありますが、その樹木は、ハナミズキ、これを百四十九本、ユリノキ百九本、そのほかにさっき低い木と申し上げましたが、アベリア、これを二千七十九本、これだけ実は植えたわけであります。ハナミズキあるいはユリノキというのは、街路樹としては比較的耳新しい名前でありまして、都市計画部といたしましても、街路樹としては新しい品種であると説明をいたしております。そして、既に今植えてある、先ほど申し上げましたプラタナス、イチョウ、ツブラジイ等々に比較をいたしますと、一味違ったよいものでありますと言って、自信を持っておいでになるわけであります。しかし、まあ、これらのハナミズキあるいはユリノキという品種は昔からあったんでありまして、突然あらわれてきたんでも何でもない。これを去年、岐阜市はどういう根拠かわかりませんけれども、突然街路樹として採用をいたしまして、今申し上げたようなふうに植えたわけであります。なぜ去年その木をお選びになったのか、これはいろいろ理由があると思いますが、その理由をまずお聞かせをいただきたいと思うんであります。
それから、価格について質問いたします。ハナミズキは、一本の価格が三万六千円であります、一本三万六千円、このくらいの木が。このくらいと言ってもわからぬかもわかりませんが、標準は大体目の高さで外周が二十センチ、直径にすると三、ちょっとぐらい、細い、三メートルぐらい、二メートル五十から三メートルぐらい、これが一本三万六千円、ハナミズキ。ユリノキはどうかといいますと二万一千円、アベリアという小さい木は一本七百円、こういう値段で業者が実は落札をいたしております。ところが、このハナミズキというのは、赤い花と白い花が咲く二種類ありまして、赤い花の方が高い、白い方は安い、それを平均した値段が一本三万六千円というふうに今都市計画部の方は報告をしているのであります。私は、率直に申し上げて、このハナミズキの一本三万六千円というのはいささか高いんではないか。先ほど申し上げておりますように、プラタナスあるいはツブラジイ、そういうものに比較をいたしますと約二倍の値段であります、約二倍。これ一本植えようとすれば、ほかの樹木だったら二本植わるという計算になります。どうしてこんな高いものを去年採用したのかなという気がいたしますから質問をいたしますが、なぜそういうものを採用されたのか、選定は、先ほど申し上げましたように、なぜそういうふうに選定をされたのかということと、この値段はどのようにしてあなた方の方で設定されたのか、三万六千円、二万一千円というそれぞれの値段、どのようにしてこれを設定をされたのか、お尋ねをいたしておきます。
次に、超過負担の問題について質問をいたします。
ことしの予算の中でも特に収入についていろいろ問題がありまして、だんだんだんだん国の交付税が減ってくるのではないか、国の支出金が減ってくるのではないか、こういうお話もございましたし、県についてもこれは同様の問題であります。もう少したくさん交付税等々を岐阜市に投入するような手だてはないのか、こう言いますと、国に強く要望いたしますということで全部終わってしまうわけでありますが、反対に──反対というわけではありませんけれども、そういう性格のものではなしに、法律あるいはその他の問題で正確にこれだけのものは負担をしなければならない、交付をしなければならない、あるいは補助をしなければならないし、委託をいたしますという問題については、これはもう根拠がはっきりしておるわけであります。この点についても調べてまいりますと、大きな問題があるわけであります。そういうことが、それじゃどういうふうに処理をされていくのかと言って何人もの方が質問をなさいましたけれども、これも同じように、県や国に対して今後あらゆる機会を通じて強く要望してまいりますということで済んでしまうわけです。これは、やっぱり私はいま一度真剣に考えなければならない問題ではないかと思うんであります。いわゆる超過負担の問題については、分野があらゆるところにこう行き渡っておりまして、それをまあ全部集約をするというのも大変複雑で難しい面もあると思います。あるいは一つの事業について、補助金の部門もあれば交付金の部分もあるというように、大変複雑な要素を持っていますから、これを全部集計をしてどれだけだというと、かなり複雑な計算をしなければならないという面も出てくることは私は承知をいたしております。
そこで私は、人件費に関する超過負担について、その合計は一体どのくらいになるのか。人件費だけであります、人件費だけをとってみると、その合計は一体どのくらいになるのか、こういって実は総務部に資料の提出を要求をいたしました。その結果、ここに資料が出てまいりましたが、人件費に関する超過負担額、老人ホーム運営費、以下数項目ございまして、その中には予算、これは岐阜市の予算であります。人間が何人、金額が幾ら、それに対する国の補助なり、交付金なりあるいは委託金はこれだけ、差し引きをいたしますと、これだけが超過負担になりますという、人件費に関するものだけであります。これだけが出てまいりました。トータルだけ申し上げてみますと、人件費だけで岐阜市の超過負担分はこの資料によりますと十七億九千九百万円というんであります。約十八億円。莫大な数字であります、人件費だけで。こういう実は数字が出てくるんであります。しかし、私はこの資料が本当に申し上げにくいんでありますが、正確なものであるのかどうなのかということについては、いささか疑問があります、いささか疑問がある。で、私はですね、この資料を提出を求めると同時に、一方で県支出金の中に占める県委託金は果たして正当に払われているかどうかということも調べてみました。そのために、例えば外国人登録事務委託金として、県から昭和六十一年度は二百三万四千円が入ってくることに予算書になっております。二百三万四千円入ってくることになっておるんだけれども、岐阜市は実際にこの事務を委託をされて、遂行してどうなんだということを紙に書いて持ってきてください、こう言ったわけであります。それが出てまいりました。そういたしますと、予算書に書いてありますように、金額は二百三万四千円、そのために何人の職員が張りついておるかといいますと、三人張りついておるというんですね、三人。なるほどそうか。こういう資料がここにあるわけであります。三人、それに専門にかかっておりますというんですね。そういたしますと、岐阜市の職員の給与、平均、大枠で申し上げますと、一人年間五百万円でありますから、三人かかると千五百万円ということになるんですね、五百万掛ける三ですから、千五百万円かかるということになるわけです。ところが、県から委託金として来るのは二百三万四千円でありますから、千五百万円から約二百万円を引きますと千三百万円超過負担ということになるわけでしょう。こういう数字が出てくることは当然であります。事実そのことは市民部は私にそういう報告をしてきているのであります。人件費幾らかかるとは書いてありませんけれども、そういう報告してきている。ところが、総務部が出してきたこの資料を見ますと、外国人登録事務委託金は岐阜市の予算は三人で千三百八十八万八千円だといいます。千三百八十八万、三人というのは、大体似通ったような数字ですね。ところが、県から来るのは百四十五万八千円だというんです、百四十五万八千円県から来ます。したがって、差し引き千二百四十三万円不足をいたしますという、こういう数字を私の所へ持ってくるわけですね。そうじゃないでしょう、県から来るのは、先ほどから何回も申し上げておりますように、二百三万四千円来るんじゃありませんか。これは市民部もそのとおり来ますといってこっちに資料持ってくる。ところが、総務部が出した資料は、いやいやそうじゃありません、百四十五万八千円ですと書いてある。こうなってまいりますと、どちらの資料が正しいのか、いささか首をかしげざるを得ないわけでありますが、結論は一つであります。市民部が出してきた資料が正しいんであります。これは予算書にきちっと載っておりますから、もう争う余地がありません。そういたしますと、総務部は何を根拠にしてこういう資料を持ってきたのかわからぬわけであります私は、わからぬ。そのほかにも指摘をすればたくさんありますよ、総務部の資料というのは。こういう資料を持ってまいりまして、超過負担はこれだけと言われても、いささか私も納得をすることができないわけであります。こういう資料に基づついて私が質問をこれからするわけでありますが、自信が持てぬ資料について質問をするというのはいささか問題がありますので、私はまずこの資料について、これは正確なものなのかどうなのか。もし正確であるとするならば、その裏づけはどうなのか。先ほどの外国人登録事務の委託金の問題についても、明らかに私は食い違っておるということを言っておるわけでありますから、いや、それはこうこうこういうふうでこういうふうなんだという説明をはっきりしていただきたい、まず、そのことをしていただきたいと私は要求をして、答弁をいただきたいと思うんであります。それから次の質問に入りたいと思いますので、まずそれだけ質問をしておきましょう。
最後でございます。道路工事の時期について質問をいたします。
ちょうど今三月でございまして、年度末の時期であります。私自身もそういうことは痛切に感ずるわけでありますが、特に年度末、三月あるいは年末の十二月、こういうときになりますと市内のあちらこちらで道路工事が行われておりまして、忙しい時期に工事中の看板を立てて回り道などが幾つも幾つもあるわけであります。これは、何年も何年も前から市民の皆さん方から批判をされておりまして、どうしてそういうことをやるんだろう、そういう声がたくさんあるにもかかわらず一向に改善をされないというのはどういうことなんだという声があることは、行政も十分私は承知をしておると思うんであります。私は特に道路工事に関係が深いと思われる土木、都市計画、水道、農林、この四部について年間に発注する工事の件数とその中で十二月と三月にそれぞれ完成をする工事の割合を調べてみました。ここにその調書がございますが、例えば土木部はどうだといって調べてみますと、十二月に完成をするのが全体の一年間の中でそれに占める割合、十二月が占める割合が八%、三月のそれが二六・三%、合計すると三四%、実に三分の一以上が十二月と三月に集中をしておるという、こういう結果が出てまいりました。最もひどいのは農林部であります。十二月が一〇%、三月が四〇%、合わせて五〇%、半分をですね、十二月と三月にやっている、こういう実はまあ結果が出ているんでありますが、大体他の部も同じような傾向にあります。これでは、私が先ほどから指摘をしておりますように、十二月、三月に工事が集中をするなあという感じがするのではなしに、実際に数字の面でもそういうことが示されておる、このことの一つの証明だと思うんであります。私は、なぜ年度末にそういう工事が集中をするのかということについて、若干理解ができない面がないでもありません。ないでもありません。しかし、この数字を見ると、市民の皆さん方に説明をするということになると、なかなか私自身は困難であります。ですから、土木部長、都市計画部長、水道部長、農林部長、それぞれの部長、ひとつなぜあなた方はこういう数字について、前々から指摘を受けておったにもかかわらず改善策をとらないのか、それは改善できないのかどうなのか、このことについてそれぞれ四人からお答えをいただきたいと思うんであります。
水道部長には、もう一点つけ加えておきます。水道部の工事の中で、特に下水道の工事についてはこの傾向が顕著なようであります。年度内に工事が完了することになっている工事の件数のうち、私の手元にある五件については工事の完了期日が三月三十一日以前であるにもかかわらず、三月三十一日になっても工事が一〇〇%完成をしないという報告書があるんであります。どういうことかといえば、明らかに契約違反であります。明らかに契約違反があるということを申し上げたいと思うんであります。例えば、ここにこういう一つの契約書があります。工事請負契約書、重要な部分だけ申し上げますが、工期、着手昭和六十一年一月十三日、完成昭和六十一年三月八日、三月八日というのはもう過ぎました。そこで八日が過ぎた時点で、この契約書どおり工事は完成をいたしましたかと言ったら、いえいえとてもとてもと言うんです。とてもとてもで済まされる問題ではないわけであります。それは三月の八日がはるかに過ぎておった時点であります。今どういう処置をしたのか言ったら、今業者を呼んで早く工事をするように指導をしております。冗談じゃないですねえ、そんなことでこの契約がまかり通るんなら、これはまさに紙切れでありまして、そういうものではないわけであります。契約書というのは、工事名、施工場所、請負代金、工期、こういうものがはっきり定められておりまして、これらに違反をした場合には当然何らかの処置をとらなければならぬわけであります。ところが、三月の八日に工事が完成をするんですよといって契約書をこう取り交わしながら、三月八日過ぎても工事が完成できない。どうしたんやと聞いたら、今強く指導をしております。これではいささか私は職務怠慢ではないかと思うんでありますが、そのあたりどうお考えになっているのかということをまずお尋ねをいたします。
さらに、ここにあります五件について、いずれも三月の十八日、あるいは三月の二十日、三月の八日、三月の十五日、それぞれ工事が完成をするという契約書が入っておるものばかりでありますが、到底それまでには工事は完了をいたしません。それが年度末の三月三十一日になって工事がどのくらい完成をするのか、見通しを持ってこいと言いましたら、持ってきました。いずれも契約期間を過ぎてもなお三月三十一日になっても一〇〇%工事が完了できないと言うんであります。ひどいのは三月の二十日に本来ならば工事が完成をするんでありますが、三月三十一日になっても四八%しか工事が完成できませんと言うんであります。半分以下であります。その場合にどうするのかと言ったら、近日中に業者を呼んで厳しく指導をいたしますと、なるほどそういう方法もあるでありましょう。しかし、行政というものはもう少し正確にきちんと事務処理をしなければならぬと私は思うんでありますが、その点についてそういう注意をしたり督促をしたりするぐらいで、この契約書というのは済まされるんでありましょうかということをお尋ねをいたしまして、第一回の質問を終わります。(拍手)
24: ◯議長(
小野金策君) この際、暫時休憩いたします。
午前十一時四十八分 休 憩
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午後 一時 六分 開 議
25: ◯副議長(四ツ橋正一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑を続行いたします。早川竜雄君に対する答弁を求めます。市長、蒔田 浩君。
〔蒔田 浩君登壇〕
26: ◯市長(蒔田 浩君) 早川議員の御質問に対しましてお答えをさしていただきます。
第一番目は、
非常勤の特別職職員の報酬並びに費用弁償等に関するものでございますが、年額のもの、月額のもの、日額のものがあるが、どういう根拠かということでございます。職務の内容とかあるいは責任度とか、あるいはその業務の審議の回数、そういうようなものを総合的に勘案いたされまして、
〔私語する者多し〕(笑声)
年間のもの、あるいは月額とか、そういうふうになっております。これまた年間の頻度といいますか、そういう回数の多い、すけない、そういうようなことを総合的に勘案するということしかないと思うわけですが、そして分けてあるということでございまして、日額は、これも適切というふうにはなかなか答えにくいが、大体その日でその審議なり協議なりがその日で終わってしまうというようなものについて日額で定めておるというふうに考えられる、そういうようなこと。それで、それだけでないと思いますけれども、総合的にそういうふうになっておると(笑声)いうことでございます。なかなかこのぴしゃっとこう、これだということには(笑声)なかなかこういう内容は難しいわけでありますが、
〔私語する者あり〕
さらに報酬額につきましても委員の報酬に差があるわけで、どの人が幾ら、この人が幾らと、先ほどおっしゃったとおりなぜすけなくていいのかと、なぜ、逆に言や多くていいのかと。これも私はその明確に、御質問者に聞いても明確にお答えいただけるかどうか、(笑声)そのぐらい難しく思われるくらい内容が難しいわけです。(笑声)要はその職務に値してこの程度がいいのであろうか、この程度がどうか、そういう非常にこう難しくて、(笑声)委員長の方はそれだけ責任が、まあそれは取りまとめていくというそういう責任があるから、これは重いというふうに思われていいのではないかと思うわけであります。岐阜県の場合における教育長、あるいは中野区の問題等もお話しになっておるわけでありますし、総合的には先ほども部内でちょっといろいろ相談しておるわけでありますが、相当長期にわたって毎年の改定率を掛けてやっておるというようなことであるので、一遍この際全体を、他の都市とかあるいはまた上級官庁とか、いろいろな所と総合的に一遍研究してみて、そして現在の全体の特別職の報酬が大体これでよそとそんなにバランスが崩れてないか、崩れておるのか、特に安過ぎいへんかと、そういうようなことを総合的に研究しようと、検討しようと、そういうことにいたしておるわけでございます。
それから、監査委員のことお話しになりまして、これも議会と学識経験者との差が何であるかと、こうおっしゃるわけですが、これも何であるかと言われると、(笑声)どこを調べても、どこを調べてもみんながやっぱり議会から出ていらっしゃる方がすけないわけで、すけない額そのものの率は多少違うかもしれませんが、極端なところの市を調べますと五分の一ぐらい議員の方がすけない、例えば五万円に対して二十万円と、そういうような市もあります。あるいはもっと非常に近いところもある、これもばらばらであります。ちなみに交付税、国が定めております交付税数値、これの中でこういうものも計算されるわけでありますが、大体半分というようにこれも聞いてもはっきりわかりません。なぜかと言われると、まあそら、こういうものはなかなか的確な返事のしぬくい内容もあるかもしれませんし、そういうようなことでございますので、まあまあ議員の方々の方は、そういう民間から出ていらっしゃる方よりはすけないというふうに定められてずっときておるということでございます。
〔私語する者あり〕
それから、公平委員会と人事委員会の問題でありますが、これも何で設けないのかと、設けない理由はと、おっしゃるわけですが、これもまた法律に人事委員会または公平委員会を設けると、で、どちらでもええということです。どちらでもええということであって、これも百二十五都市、十五万以上の都市があるわけですが、全部公平委員会しか設けてない、人事委員会は設けてない。これも何でと言われても、公平委員会というものを設置して、そして大体国に準ずるというのが基本であります。勤務条件あるいは給与等、その他につきましても大体国に準ずるというのが基本原則であります。したがって、大都市とか、あるいはまた県とかいうところは人事委員会設けておりますし、多くの陣容を抱えて調査をして、そして勧告をするとかどうとかいう職務をやっておるわけでありますけれども、一般中小都市はそこまでやらなくとも、公平委員として受ける。いわゆる職員の不服審査、そういうようなことの権能は持つべきであるが、一般的なことはまあ国に準じていくと。そして人事課という行政の中で、必要な事件はどんどん調査をしたり、あるいは試験をやったりと、こういうことで足りるのではないかという考え方で、現在の人事委員会を設けず公平委員会をもってやっておると、そういうふうにしておるわけでございます。従来から公平委員会の御活動は十分していただいておるわけでありますが、幸いといいますか、余りそうした人事委員会に提訴する内容は今まで私も聞いていないことは事実でございます。
以上でございます。
27: ◯副議長(四ツ橋正一君) 教育委員会委員長、根岸秀典君。
〔根岸秀典君登壇〕
28: ◯教育委員会委員長(根岸秀典君) お答えを申します。
私に教育委員の報酬は妥当であると思うかどうか。委員長と委員の差があるがこれをどう思うか。もう一つは、社会教育委員の報酬についてどう思うか。こういう三点のお尋ねだったと思います。で、私の思いを申し上げます。
妥当であるかどうかちゅうことでございますが、どうもその妥当な線ちゅうのは一体何かちゅうことが私自身もよくわかりません。私は県のある外郭団体の委員を今もやっておりますが、最初になったときに印鑑を持って出てこいという委員会の招集がありました。これはたくさんくれるかなあと思って行きましたら、九百何円もらいました、(笑声)まだ二年ほど前ですが。そのとき思ったんですが、そら仕方がないと思いますけども、安く見られたもんだなあと思ったことがございます。
〔「そこやて」と呼ぶ者あり〕
ええ。ですから、(笑声)もらう方にしますと多い方がいいわけです、これは当然。(笑声)ですが、教育委員の場合一体どれが妥当な線かということになりますと、私はよくわからぬので、しかも私は仕事の関係で、五十何年、まあ七十に近いんですが、五十何年実際的には、向こうからもらうものばっかりで暮らしてきましたので、(笑声)こちらから、こちらから請求してもらったものはありませんので、(笑声)私はこういうことかなあと思っております。(笑声)率直に言いましてそれは多い方がいい、これは当然でございますが、今のところ、こういうもんかなあと思っております。
〔私語する者あり〕
それから、委員長と委員の差でございますが、委員長は、私なってわかったんですが、いろいろな県や国の委員会に出ませんといかぬ。例えば、全国の市町村教育委員会の連合会の理事、現在は副会長ということになっておりますが、少なくとも三回は出ます。それから、県の青少年の県民会議ですが、これも理事ということで三、四回、そのほかいろいろな団体の委員として相当たくさん出なければなりませんので、そういう点で差があるのかなあと、こういうふうに思っております。
それから、社会教育委員でございますが、実はこれもたくさん差し上げればいいというものでございますけれども、それぞれお仕事を持っておいでになる。その合間にといいますか、時間を割いて出ていただくので、ほんとに失礼にならぬ程度の車代とか食事代とか、そんなくらいほか実質的にはお出しできぬのではないかなあと、そんなふうに考えております。決して低くていいとは思いませんけれども、これも妥当な線ちゅうのは難しいと思いますが、失礼にならぬ程度の報酬を出していただけたらいいと、こういうふうに思っております。
以上でございます。
〔私語する者あり〕
29: ◯副議長(四ツ橋正一君) 公平委員会委員長、辻 正君。
〔辻 正君登壇〕
30: ◯公平委員会委員長(辻 正君) ただいま御紹介いただきましたが、公平委員長の辻 正でございます。先ほど早川先生おっしゃいましたように、二十年ぶりに質問をちょうだいいたしまして光栄に存ずる次第でございます。(笑声)
〔私語する者多し〕
先生のお話は四つございましたので、順次思ったこと申し上げたいと……。
一つ目に、この岐阜市の労務対策について、委員長としてどう考えておるのかと、こういうことでございます。私も四十二年に委員に就任をいたしまして、田中委員長、下條委員長、非常に見識のある方々の御指導をいただいてまいったわけでございますが、その間一貫して市長初め理事者の皆さんが適切、円満な人事行政をやっていただきたいと願い続けて現在もおるわけでございます。
第二番目の、それでは岐阜市と他の都市との状況の比較を一遍話してみよと、こういう御趣旨やと思います。まず東海四県、静岡、愛知、三重、岐阜、四県でございますが、七十五委員会がございます。これで申しますと、不利益処分請求事案は清水市が三件ございました。御殿場市外一組合公平委員会が一件、さらに稲沢市公平委員会が一件、それからお隣の一宮市公平委員会が一件、計六件がございました。また、二番目の勤務条件措置要求事案につきましては、清水市公平委員会の一件でありました。さらに、これ全国でどうだと、こういうことになりますと、全国公平委員会連合会加盟五百六十六委員会ございます。このうち昭和五十九年度公平審理継続中の事案の内訳は、不利益処分審査請求事案が五百六十六のうち四十二委員会、案件にいたしまして八十五件でございます。また、勤務条件措置要求事案は、五百六十六委員会中十二委員会、十七件でございます。なお、私ども任務といたしまして、全公平連の中央研修会あるいは東海支部あるいは岐阜県の連合会等々、年に一、二回の研修会がございまして、先生御指摘の状況については常に勉強をしております。
次に、公平委員会の制度についてどう考えておるのかと、こういうお尋ねでございました。これにつきましてはこんなふうにまとめてお話を申し上げたいと思います。
地方公務員法第四十六条、これが一番の中心だと思うんでございますけども、「職員は、給与、勤務時間その他の勤務条件に関し、公平委員会に対して、地方公共団体の当局により適当な措置が執られるべきことを要求することができる。」こういうふうに明確に規定されております。同法第四十七条は、前条の要求があったときは、公平委員会は審査を行い、事案を判定し、市長、その他行政機関に対して必要な勧告をしなければならないと、明文化されております。また、同法第四十八条の規定に基づきますと、これらに関する手続を定めるため、本市公平委員会におきましても勤務条件に関する措置の要求に関する規則を定めております。この規定による措置要求が最近出されていないと早川先生から御指摘でございますが、職員の方から出しにくい状況にあるのではないかと、こういう御指摘だと思います。確かに昭和五十年度までは公平委員会の事務局は市長室人事課にありまして、御指摘のような意見がございまして、その後事務局を現在の総務部総務課に移しました。その結果、現在のところ先生御指摘のような意見は聞いておりません。なお、今後職員の方から御指摘のような意見がありましたならば、公平委員会の事務局の職員に調査をさせまして、改善できるものは改善してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
最後でございますが、公平委員長として人事委員会を設けてはどうかと、そのことについてどう考えるかと、こういうことでございますが、私の立場は現に設置されております公平委員会の委員長といたしましては、委員長でございますので、ちょっとこの問題についてはお答えできる立場にございません。ただ公平委員会に与えられました権限の中で、最大限これは準立法的なもの、準司法的なものあるいは行政的なもの、範囲は狭うございますが明文化されておりまして、その権限を最大限その職務に取り組んでいかねばならないと痛感しておるわけでございます。そういう法に基づきまして精いっぱい努力すれば、現在の公平委員会でも十分対応ができるものと信じております。
先ほどからの先生の御議論にちょっと私見を申し上げますが、報酬のいかんにかかわらず、公平委員は見識を持って任務に当たっておりますので、(笑声)お願い申し上げまして終わらしていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)
31: ◯副議長(四ツ橋正一君) 都市計画部長、武藤治雄君。
〔武藤治雄君登壇〕
32: ◯都市計画部長(武藤治雄君) 街路緑化につきましてお答えを申し上げます。
まず、御質問の第一点で、街路の緑化計画をどのように進めておるかという御質問かと存じます。街路の緑化につきましては、都市緑化の推進事業の一環として、安らぎと潤いのある緑豊かな都市づくりを目指して進めているものでございます。昭和六十年度末現在で延べ延長約二万九千九百メートル、約三千八百本の高木の植栽を行っております。そこで、これを計画的に進めるため、昭和六十一年度から新たに都市緑化推進の五か年計画を現在策定中でございますので、それに基づきまして計画的に進めてまいりたいと考えております。
それから、市道の整備目標、それに要する年月という御質問かと存じます。市道緑化につきましては、ただいま申し上げました昭和六十一年度からの五カ年計画をもとに、三十五路線、延べ延長約二万七千メートル、約三千七百本の街路樹の植栽を計画いたしております。そこで、全体の計画についてでございますが、道路改良計画等の絡みもございまして、まだその取りまとめをよういたしておりませんので、今後早急に検討してまいりたいと存じます。
それから第三点の、歩道幅員二メーター五十以下の場合どう対応するかという御質問でございますが、道路構造令の改正以前に整備された道路で、歩道幅員が二メーター五十以下となっている道路がございます。これらの道路につきましては、構造令に適合する範囲での歩車道区分の改善が図られるものにつきましては、極力その歩道緑化についても進めてまいりたいと考えております。
それから次に、街路樹の樹種の選定のことでございますが、街路樹の樹種選定につきましては、気候、風土を考えながら、樹木の特性、夏季における緑陰、季節感の創出、周辺環境との調和、そして将来の維持管理面などあわせ考えまして選定しているところでございます。現在岐阜市ではプラタナス、イチョウ、アオギリ、シダレヤナギなど、十五種類ほどが植えられておりますが、できる限り路線ごとに樹種を統一して植栽をしております。
そこで、現在福光地内での街路樹につきましてでございますが、この地域一帯が既に土地区画整理事業により面的整備がなされた良好な住宅環境であること、さらに今後の町並み形成等考えまして、特色のある通りをつくりたいと考えまして、きれいな花の咲く樹木、すなわちハナミズキ、ユリノキを選定をした次第でございます。何とぞ御理解を賜りたいと存じます。
それから、単価の設定の問題でございますが、通常設計の際用いております建設物価版、積算資料等を参考にしながら設計をいたしております。
それから、最後の御質問の年度末の道路工事についてでございます。都市計画部といたしましては、年度末の完成予定の工事が九件ございます。これは全体二十五件に対しまして約三六%に相当するわけでございますが、これは特に国庫補助の追加内示等によりまして、この三月末に集中したということでございます。今後は極力そのような改善を図りながら、住民の方々に御迷惑をおかけしないように努めてまいりたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げます。
以上でございます。
33: ◯副議長(四ツ橋正一君) 総務部長、高木 直君。
〔高木 直君登壇〕
34: ◯総務部長(高木 直君) 御質問の外人登録の事務についての超過負担の件でございますが、市民部と総務部の中で資料提出について数字に数字に違いがあるじゃないかという御質問でございます。その点につきましては、昭和六十一年度の外人登録事務の委託金の収入予算金額というのは二百三万四千円であります。その金額を決算のときに報告いたします、いわゆる資料の要求が私の方へは人件費に充てられた分ということでございましたので、事務費等充当別に振り割りをいたしますと、人件費に相当する歳入の額が百四十五万八千円ということでありますので、御理解をお願いしたいと思います。
35: ◯副議長(四ツ橋正一君) 土木部長、坂井 博君。
〔坂井 博君登壇〕
36: ◯土木部長(坂井 博君) お答え申し上げます。年末及び年度末の工事についてお答えをするわけでございますが、道路工事につきましては年間事業をよく調整をいたしまして発注しておりますが、今御指摘のとおり、年末、年度末に工事が多く完成する現状でございます。公共事業が住民の皆さんに迷惑をかけてはいけないということで、土木といたしましては発注件数の多い特に側溝とかあるいは舗装工事につきまして発注時期を十分考え、完成期日が十二月、三月に集中しないよう完成期日と工期を設定いたしまして、できる限り十二月、三月に集中しないように改善を図ってまいりたいと思います。以上でございます。
〔私語する者あり〕
37: ◯副議長(四ツ橋正一君) 水道部長、中村幸吉君。
〔中村幸吉君登壇〕
38: ◯水道部長(中村幸吉君) お答え申し上げます。上下水道工事におきます昭和六十年度の道路工事件数は二百五十七件でございます。工事発注に当たりましては施工箇所の地形、地質、街区環境や交通事情等を勘案し、年間工事発生率の平均化に配慮いたしておるところでございますが、現在主に下水道整備を実施しております南部地域におきましては、農用地が散在することや軟弱地であるため、用水期を避け渇水期での工事施工となりましたこと、さらには鉄道高架関連事業者、他工事との調整から年末や年度末に工事が集中する結果となり、周辺住民の皆様に御不便をおかけする結果となりました。下水道整備は市街地における大規模工事であり、市民生活に与えます影響は大なるものがありますので、今後は年度末に事業執行が集中しないよう、他事業や地区住民との調整を図り、さらに発注業者の能力選考や施工業者の指導監督、工事管理のあり方等にも検討を加え、発注率の平均化を図ってまいりたいと思います。また、おくれの見受けられます工事につきましては諸調整を図り年度内完成に向け努力いたしてまいる所存でございます。次に、工期の履行につきましては、天候の不良、技術、施工上の変更等正当な理由によりますものはその延長を認めております。工期の遅延が施工業者の責めにあります場合は契約に反するものであり事務処理をいたすこととなります。よろしく御理解いただきたいと思います。
39: ◯副議長(四ツ橋正一君) 農林部長、平下 勇君。
〔平下 勇君登壇〕
40: ◯農林部長(平下 勇君) お答え申し上げます。本年度農林部が取り扱いました農道整備事業は全部で十件ございますが、御指摘のとおり十二月に一件、三月に四件というような状況になっております。事業の内訳といたしましては、橋梁改良が三件、残り七件が農道拡幅でございます。特に農道の工事をする場合は農閑期に施工しなければならないという工期的な制約もございますが、今後は御指摘の時期に集中しないよう極力改善を図ってまいりたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
〔「議長、十四番」と呼ぶ者あり〕
41: ◯副議長(四ツ橋正一君) 十四番、早川竜雄君。
〔早川竜雄君登壇〕
42: ◯十四番(早川竜雄君) それぞれ答弁をいただきましたので、必要な部分に限って再質問を申し上げたいと思います。
最初に、
非常勤の特別職の報酬の件でございますが、これはまあ市長もいろいろ配慮をされた答弁をいただいたわけでありますが、なかなかやっぱりその根拠はどこにあるかというようなことを聞きますと、それはこうこうこういうふうだからこうなりましたということは言いにくいことは私も承知をいたしております。承知をいたしておりますけれども、例えばその日額で八千七百円と七千三百円差があると、これはまあ一緒にしてもいいのではないかというような一つの方向性が出るかと思っておったんですが、残念ながら出ませんでした。しかし最終的に、そういう話もあったんで今後は他都市の状況あるいはその他の問題も総合的に検討して、総体として見直すことに入りたいというような答弁がございましたから、ぜひひとつ、なるべく納得ができるような線に近づけるよう、今後一層努力をしていただきたいということを要求をしておきたいと思います。
同じような教育委員長からも答弁をいただきましたが、確かにその市長と同じで、何が基準でどこまでいったら満足するのかというようなことはないと思います。ただ一つ私が言えることはですねえ、特に東京の中野区の教育委員会の例を私は出してみたいと思うんでありますが、あそこは先ほども申し上げましたように二年前で二十一万五千円という大変なまあ、私どもが当時びっくりするくらいの額だったわけですねえ。やっぱりそれに見合う活動を区民が要求をしていらっしゃるわけです。例えば教育委員会が開かれる。住民の皆さんが傍聴に行くのは午前十時からでは困る、夜やってくれ。それじゃ夜やりましょう。こういうようないろんな要求にこたえられるような教育委員会の活動ができるわけですねえ。これはやっぱり、ある一定の財政的な裏づけを持っていないとそういうことも要求できませんし、幾ら教育委員の皆さん方がやろうと思っても、なかなか物理的に私は困難だと思うわけであります。そういう意味で、これはただ単に少ない方がいいのか多い方がいいのかというような議論ではなしに、やっぱり世間一般の標準というのか常識というものはあるわけでありますから、もっともっと今の委員会よりも活動を多くしよう、もっと充実した教育委員会をつくっていこうとされるならば、当然もっとたくさんの報酬を要求されてしかるべきだと私は思うわけであります。
さらに、社会教育委員会の問題につきましては、非常に遠慮をされたような言い方をされておりますけれども、これは遠慮をしておるような時期ではないということを先ほども私は申し上げました。住民の皆さんあるいは議会の関係者からも、もっともっと社会教育は力を入れてやるべきだという声が多いわけでありますから、やっぱりそれ相当の仕事をしてもらう。例えば仕事の合間に来ていただくとかですねえ、そういう程度のものではいけないのではないか。で、その報酬の額は失礼に当たらない程度で、車代、食事代に相当するなんというようなことではですねえ、とてもじゃないが力を入れて社会教育の仕事をやろう、社会教育の方針を出そうということにはならぬのではないかと思います。そういう意味で教育委員と同額とまではいきませんけれども、私は仕事としてはそれに相当するぐらいの仕事をしていただく、そのくらいのやっぱり決意を持たないといけないのではないかと思います。これはあえて再質問はいたしませんけれども、そういう決意をぜひ持っていただくように、これも要望をいたしておきます。
監査委員の問題でありますが、民間からおいでになった方と議会の方はどうも差があって、ほかの都市も大体同じような傾向である。だから仕方がないというような話でありましたけれども、監査をする側の私どもからしてみれば、何ら仕事量に差がないわけでありますから、これはひとつ同額にされた方がいいのではないか。このこともあわせて、先ほどの問題、総合的に全体を検討するというわけでありますから、このこともぜひ前の方で検討していただくようにお願いを申し上げておきたいと思うんであります。
それから、公平委員会の問題でございます。市長が調査をしていただきまして、該当する百二十五の都市についてはすべて公平委員会を設置している。つまり、人事委員会、公平委員会どちらでもいいんだけれども全部公平委員会で行っている。こういうことでございまして、だからというわけではないでしょうけれども、うちも公平委員会でいいと思っているということであります。ただ私、ちょっとひっかかりましたのは、人事関係の問題等については人事課が対応しているというのはですねえ、これはまた機能が違うわけですから、そういう所で対応されるんなら公平委員会要らないわけでありますから、人事課が対応しているなどというふうに考えていただいては実は困るわけですねえ。この辺のところはもう一度整理をしておかれた方がよろしいのではないかと思います。ただ一つだけ申し上げておきますが、公平委員会を岐阜市が設置いたしましたのが、設置条例をつくりましたのが昭和二十六年ですねえ。昭和二十六年に設置条例をつくって、公平委員会の会議規則というものを同時につくったわけですねえ。これでまあ公平委員会の機能はあることになったわけであります。ところが、先ほど公平委員長も言われましたけれども、不利益処分についての不服申し立てに関する規則、つまり、どういう手続をやって申し立てなさいという規則ができたのが実は昭和四十四年八月二十三日なんですねえ。この間に十八年実は経過をしているわけです。公平委員会はつくったけれども、具体的な問題について、こうこうこういうふうにしなさいという手だて、規則については十八年後にできたわけですね、岐阜市の場合は。これでは幾ら公平委員会に提訴しようと思っても、なかなか現実の問題としてできなかったという経過があるのではないか。さらに先ほど公平委員長も言われましたけれども、昭和五十年ですか、これまでは公平委員会の事務局が市長室の人事課にあったなんてですねえ、とてもその話にならぬような時代があったわけです。あるいは勤務条件に関する措置の要求に関する規則も、これも同じようにですねえ四十四年の八月にできているわけです。したがって、私は言いたいことは、今は改善されたからどうぞそういう問題があったらお出しなさいという体制がとられているけれども、歴史的な経過をずっと見ると、とてもじゃないがそこへ出すようなムードがなかった。規則もなかったわけですから出すような雰囲気、そういうムードが職員の間にもなかったのではないか。それがずっと今日まで延長してきて、急に今どうぞと言われてもなかなかそうはいきません。こういう経過があるわけでありますから、今後、私は要求をしておきますけれども、一層ですねえ、そういう問題について公平委員長は職員に、そういう要求があれば調査をさせるというような前向きな御答弁をいただきましたから、ぜひそういう意味で一層の御努力をいただきたいというふうに思うわけであります。
ただ、公平委員長の答弁の一番最後に、報酬のいかんにかかわらす最大限の努力をするという大変な決意が表明をされました。そのことに大変私も敬意を表しまして要望にとどめておきたいと思うわけであります。
それから、都市計画部長にお答えをいただきました街路緑化の問題であります。
私が質問したのはですねえ、あなた、どういう計画で、計画はあるんだけれどもそれは何の基準に基づいてやるんですか。例えば道路の幅が広い所から順番にやるとか、あるいは人口密度が厳しい所からやるとか一定の基準はあると思うんですねえ。私はそのことを実は聞いたんです。そうしたら答えは六十一年から五カ年計画に基づいてこれで行います──その五カ年計画は何を基準にしてつくったのかということを私は聞いておる。五カ年計画に基づいて行います──五カ年計画はむちゃくちゃつくったんじゃないでしょう。どういう所を優先してしなきゃならぬということがあって初めて五カ年計画ができるんであります。その五カ年計画は何に基づいてつくったのかということをもう一遍聞かなきゃならぬわけでしょう。お答えをいただきたいと思うわけであります。
さらに、その後、最終的に岐阜市はどういう街路樹のある町になるのかと言って聞いたら、五カ年計画以降のことはわかりません──五カ年計画以後のことはわからないから当然答えができないわけでありますが、そんないいかげんなものじゃ私はいけないと思うんですねえ。せめてこの程度のものにしたい、この程度の木は植えたい、それには何年ぐらいの長期的な計画を持ちたいと。もちろん、道路というのは、だんだん日にちがたつごとにできてまいりますから、全部が全部今の状況の中で計画をし、それを頭の中に描くことは困難でありましょうけれども、しかし、五年以降の計画がないなんということは、およそ無計画と言われても私は仕方がないと思うんであります。これはもう、もう一度聞いても答えがこれ以上出てこないと思いますんでやめますが、そういう計画ではいささか寂しい気持ちがいたします。ぜひひとつ、その後のことについても御検討をいただきたいと思うわけであります。
それから、ハナミズキ、ユリノキの選定理由、これはどうしてそれを選定したのか、そういう高いものをどうして選定をしたのかと言ったら、それを植えた所は極めて良好な住宅環境があって、それにマッチをするように、さらには特色のある街路をつくりたいと、こういうことでありまして、大変その理由はいいわけでありますが、良好な住宅環境はそこばかりではないわけであります。住んでいらっしゃる方は、みんなが自分の所は良好な住宅環境だと言っておられる。行政が、ここは良好だ、ここは不良だなんということを言ったら住民の皆さん怒りますから、言葉には十分注意をされた方がよろしいと私は思います。そこで私は、いかにも値段が高いのではないかと言ったら、ちょっと聞き取りにくかったわけでありますが、建設物価何とかという、これはまあ市役所が恐らく持っているんでありましょう、そういうまあ、とらの巻みたいなものがありましてそれに書いてある、こう言うんですねえ簡単に言えば。で、実際にそういたしますと町の植木屋さんで幾らで売っているのかということを全く調査しないでその本を、とらの巻を見て書き込んで、それで入札やって落札をしたということになってしまうんですねこれは。そのことを今白状なさったわけですねえ。ところがですよ、ところが僕はハナミズキというのはいかにも高いのではないかと感覚的にそう思いまして、農林部に調査をしてください、こう言いました。農林部は、わかりましたと言ってですねえ私のところへこのメモを持ってきました。農林部が調査をしてくれたのは庭木の値段、ハナミズキ三メートル物・赤三万円、白一万五千円、花の値段が違う、先ほども言いましたけれども。三万円と一万五千円だと言うんですね。これを平均した価格だってさっき言ってるわけですから、四万五千円を二で割りますと二万二千五百円。三万六千円と二万二千五百円の間には相当な差がありますねえ、相当な差があります。農林部が言ってるんですよこれ。さらにユリノキについては八千円だと言うんですね、八千円。ここでは二万一千円のものを植えている。同じ市役所の中でどうしてこんなに違うんかなあ。農林部もですねえ、いざこういうことをやろうとすると三万六千円と二万一千円の値段でやるのでしょうか。恐らくそんなことはしないと思うんですね。農林部ならば平均をいたしますと二万二千五百円と八千円でこの木を買ってくる。都市計画部になるとですねえ、こういう高いものをお買いになる。これ一体どういうことでしょうか。建設物価何とかいうとらの巻というのは絶対に動かしてはいけないものなのかどうなのか。現実に合っていないものか合っているものなのか、どうもその辺が机上の計算でやり過ぎて──こういうことをやられますとねえ、約倍ぐらいの木が植わるんですよ同じ予算で、そのことを私は言いたい。ユリノキ、ハナミズキを植えるなと言っているんではない。高い買い物をしなさんなということを言っているわけですねえ。実際に同じ市役所の中でこういう数字が出てくる。あるいは私も同僚議員に、これどのくらいだと言って調査をしてもらいましたところが、その調査によってもですねえ、ハナミズキ赤が一万九千円、白が一万三千五百円なら納めましょうという方があるし、ユリノキに至っては九千五百円ならどうぞ買ってください納めましょう、こういう人もいるわけであります。で私も直接、私の友人に関係者がおりましたから聞いてみましたら、それだけまとめて買ってくれるんなら、一万五千円から二万円だけれども、まあ一万五千円くれれば十分それでそろえましょう、こう言うんですね。三万六千円というのはいかにもお化けの値段だという話であります。お化けの値段か幽霊の値段かは知りませんけれども、今のように同じ市役所の中でですねえ、農林部に聞いたらこれだけで買える。それを都市計画部へいったらこんなに高くなったというばかなことはあっていいはずはありません。こういうことが今現に行われているということについて私は極めて不満であります。その現状について一体どう思われるのか、都市計画部長、もう一度その点についてはお答えをいただきたいと思うのであります。
それから、総務部長の答弁をいただきました。外国人登録事務の委託についてなぜ違うんかと言ったら、確かに県から来る金は二百三万四千円ですと、で、これは総額なんですと、そのうち人件費だけは幾らかかるかという要求がありましたから、お出しをいたしましたのが先ほど私が申し上げた金額であります、こういう答弁であります。なるほどそうかもわかりませんねえこれ、全額が人件費に充当されるんではないかもわかりませんねえ。そういたしますとですねえ、例えば、いつも問題にするわけでありますが、ここに自衛官募集事務委託金というのがありますねえ。これは昭和六十一年度の予算を見てまいりますと委託金として十六万九千円県から委託金をもらうわけですねえ。これは全部それじゃ事務費ですかと聞かなきゃならぬ、全部事務費ですかと。ただ募集の案内、パンフレットか何か机の上にほかっておくだけですか。電話の応対もしなければ説明を求められても口を聞かない、そういうものでいいんですか。若干の人件費あるでしょう、細かいことですが。人件費あるはずですよ。それは一切ここに計上してこないですね、なぜ計上してこないのか。あるいは同じく市民部のですねえ人口動態調査委託金十四万八千円あるわけです、これは。これにも市民部で調査をいたしてまいりますと常時一人が張りついておる。このことについても、この人件費に関する超過負担には出てこないじゃないですか。全部これ指摘してもいいですよ。というふうに極めて私は、最初から申し上げておるように不十分な資料だと言うんですよこれは、不十分な資料なんです。今私が質問をいたしますと、この次にまた出てきて、いや、それはこうこうこういうふうでという説明をしなきゃならぬわけですねえ、そんなことなら最初から全部説明すればいい。資料について十分か不十分かというような質問をこの場で受けるようじゃなっちょらんわけですよ。そういうことを繰り返してまいりますと時間もたちますし私は三回しかここで質問をすることができません。したがって、この資料について、このままの姿で私がこれから質問をすることはできないわけであります。
議長に要求いたしますけれども、この資料と今の答弁だけでは極めて不足でありまして、これから質問をすることができません。したがって、暫時休憩をしていただくように要求をいたします。
〔私語する者多し〕
43: ◯副議長(四ツ橋正一君) このまま続行していただきます。
44: ◯十四番(早川竜雄君) (続)続行するわけにいかぬと言ってるでしょ……。まあしかし、今議長がですねえ、このまま続行しろという命令をされましたけれども、しかし、こういう資料をいただいてですねえ、次の質問ができる人がおったら私は大変な人だと思うんですねえ。
45: ◯副議長(四ツ橋正一君) この点につきましては議長の方で留保いたしまして、他の質問を続行願います。
〔私語する者あり〕
46: ◯十四番(早川竜雄君) (続)留保ということは、これで二回目の質問が終わったということではないということを確認してよろしいかな。
〔私語する者あり〕
47: ◯副議長(四ツ橋正一君) よろしいです。
48: ◯十四番(早川竜雄君) (続)よろしい……。わかりました。それじゃ、この超過負担の問題については二回目の質問を終わっていない、途中であるということを確認をしていただきまして、最後の道路工事の問題に入りたいと思います。
それぞれ、なぜ十二月、三月に集中するのかと言ってお尋ねをいたしましたら、まあいろいろあって結果的にはそうなっているが、今後そういうふうにならないように努力したい。同じように判こで押したような答弁ですね、これは、四人とも。そんなことは毎年わかっているわけでしょう。毎年わかっているから住民からいろんな話が出てくる。それがわかっていながらなぜ改善ができなかったのか、なぜ改善をしなかったのかと言って私は聞いた、改善する方法はあるのかと言って聞いた。そうしたら、結果的にはそうなりましたけれども、これからは集中しないように改善に努力をいたします。みんな同じことを言ってるわけですねえ。今まではいかにも努力をしなかった、改善をしなかった、この議場で改めて言われたから、一生懸命やりましょうと、こういうふうにしか聞こえないわけでしょう。もう少し具体的にですね、こうしたい、こうこうこういう理由があってやむを得なかったけれども、今後はこうしたいというふうにしていただかないと私は問題解決になってこないのではないか。来年の三月、また同じような質問を私にさせないように、ぜひ努力をいただきたいと思うんであります。
それから、水道部長であります。明らかにその契約違反であるということが判明をいたしました。こういう場合には事務処理を行うと言われたんですか、義務処理と言われたんですか、どっちですかな、事務、義務──まあいわゆるその、この契約書に基づいて処理を行うと、こういうことですね、こういうことなんです、こういうことなんですね。ところが、この契約書を見ますと、例えば三月八日に工期は定めてある。三月八日過ぎても工事が完了しない、この場合にはどうするか、こう言ったら、岐阜市はですね、契約書によりますと解除権というのがあります。第三十七条に解除権というのがありまして、甲は、乙が……という書いてありますから、甲というのは岐阜市、「岐阜市は、ある業者が、次の各号の一に該当するときは、契約を解除することができる。」つまり、このことをやると言ってるわけですね、今の答弁では。契約書に基づいてこれを処理すると言うんですから、その、一つ、その責に帰すべき理由により、工期内または工期経過後相当の期間内に工事を完成する見込みがないことが明らかに認められたとき、つまり業者の側の責任によって、責任によって、その期間内に工事が完了をしなかった場合には契約を解除する、こうなってるんですよ。だから、私は最初に三月八日までに工事が完成をしていないけれども、どちらの側に責任があるんだと言って聞いた。どちらの側に責任があるんだと言って聞いたら、それには答えないで、これによって処理しますと言うだけなんですね。
〔私語する者あり〕
どういうことなんでしょうねえ、これは。これも十分答弁してないわけです。
〔私語する者あり〕
一体どう思っているんですかね、そういうことについて。まあ、適当に答えときゃ三回で終わるから、いいかげんだというふうにお思いになるんならそれでも結構でありますが、これもですね、答弁漏れであります、明らかに。しかし、答弁漏れでも、そのことについてあんたどうするんだということを、はっきり再質問で聞いておきますから、ぜひこの点についても答弁をいただきたいと思います。
以上で、留保の部分を残して再質問を終わります。
49: ◯副議長(四ツ橋正一君) 都市計画部長、武藤治雄君。
〔武藤治雄君登壇〕
50: ◯都市計画部長(武藤治雄君) お答え申し上げます。
五カ年計画の策定の根拠と申しますか、基準についてでございますが、道路整備事業の完成している路線あるいは今後計画中のものというようなことで、関係の部課にお願いをいたしまして、それぞれ資料を提出していただきまして、それらに基づいて策定をしたわけでございます。
それから、第二点の樹木の単価の問題でございますが、樹木の設計につきましては、先ほど申し上げましたような根拠でございますが、この植栽の関係につきましては、植栽後の枯れ補償の関係もございまして、そういうことも参考に踏まえまして、単価の設定をしておるということでございますので、御了承賜りたいと存じます。
51: ◯副議長(四ツ橋正一君) 水道部長、中村幸吉君。
〔中村幸吉君登壇〕
52: ◯水道部長(中村幸吉君) お答えいたします。工期は契約の条件でありますので、今後は発注時の業者の選定や施工の指導監督、工事管理のあり方等について、さらに検討を加え、厳守を図ってまいる所存でございますので、よろしく御理解賜りたいと思います。
〔私語する者あり〕
53: ◯副議長(四ツ橋正一君) この際、暫時休憩いたします。
午後二時 六分 休 憩
━━━━━━━━━━━━━━━━
午後二時四十四分 開 議
54: ◯議長(
小野金策君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑を続行いたします。この際、総務部長から発言を求められておりますので、これを許します。総務部長、高木 直君。
〔高木 直君登壇〕
55: ◯総務部長(高木 直君) 先ほどの人件費の超過部分についての資料の件でございますけれども、人件費の分での超過負担につきまして、いわゆるその仕事にはっきりと、外人登録のように張りつけされておる明確なの、あるいはいわゆる自衛官募集とか人口動態の関係につきましては、明確な張りつけができておりません。そういったことで、こういった問題の資料提出につきましては、非常に時間的な問題もございましたので、後日改めて資料を提出させていただきたいと思います。よろしく御理解のほどお願いいたします。
〔「議長、十四番」と呼ぶ者あり〕
56: ◯議長(
小野金策君) 十四番、早川竜雄君。
〔早川竜雄君登壇〕
57: ◯十四番(早川竜雄君) まず、総務部長が、今改めて答弁をしていただいたわけでありますが、私は最初に申し上げたわけであります。この種のものは、人件費だけ抜き出して正確にどれだけのことだというふうに詰めてまいりますと、なかなか計算が複雑で困難だと。にもかかわらず、こういうものをぴしっとこう出してきたもんですから、これ、正しいかと、こういうことになったわけですね。なぜ私そういうことを申し上げたかといいますと、例えば、明らかにこの外国人登録の委任事務などの場合にはですね、これだけの費用を出しますからこれだけの仕事をしてくださいと、こういうふうに一種の請負みたいなことをやるわけですね。ところが、現実にはそれだけではやり切れぬわけです。そういたしますと、とてもやれませんと、ただ、今までの経過からいきますと、これだけでは足りませんから、県に対してもう少し委託金をふやしてくださいという要求をいたします、強く要望をいたしますということだったんですね。そんなことじゃだめだと、そんなことじゃだめだ。これはもう私のところでは手に負えませんから、どうぞあんたんどこでやってくださいと、委託をされましたけれども、委託をしていただかなくてもよろしい、こう言って返上しなさい。何で返上するのかと言ったら、いや、実はこれこれだけ私んどこは明らかに超過負担になっていますから、事務費の問題は。例えば鉛筆一本あるいは紙一枚というようなそういう問題は別にいたしまして、人件費というのは今の時点で大切な問題ですから、これだけの人件費が要るんです。ですから、もしそれだけであなた方がおやりになると、なれるとおっしゃるんなら返上いたしますから、どうぞおやりください、そのためにも正確な資料が必要なんですよということを言いたかったわけですね、私は。さらに、例えば県に対してあるいは国に対して、あらゆる機会を通じて強く要望すると言いながら、その具体的な根拠というものを持っていないと、なかなか説得力がないのではないかということも言いたいわけなんです。例えば超過負担がある、国や県はひどいことを岐阜市に押しつけてくると言いながら、それじゃどれだけなんですか、幾らなんですか、これはどういう根拠なんですかと言われたときに、今のような資料を出しておったんではとても説明ができないのではありませんか。例えば広報ぎふに、国や県はむっちゃくちゃなことを言いますと、これだけもう、正確にこれだけ計算をしましたら、むちゃくちゃな押しつけをやってまいりますというような、どんどん出してアピールしていく、(笑声)いいことでしょう。あるいはマスコミにそういう発表をする、これもいいことですね。ちょうどテレビあるいは新聞では、ラジオでもそうですが、岐阜市の広報の時間というのありますから、そこで、どんどんそのことをやる、いうような場合にだってですね、きちんとした資料が要るわけですよ。そういうものをきちんとしないというところに、即に取り組みが甘いという指摘をされても仕方がないのではないかと私は思うわけです。その委任事務を全部返上しなさいとかあるいは訴訟を起こしなさいとかあるいは広報ぎふに発表しなさいとか、いろんなことを今申し上げましたけれども、いろんな方法があるわけでありますが、具体的にどういう方法が一番有効なのかわかりませんけれども、一度ですね、そのくらいの手段をとってもしかるべきだと私は思うんです。それ以上申し上げませんけれども、ぜひまた正確な資料が出てきた時点でもう一度私はこの問題には取り組んでまいりたいと思っております。
それから、都市計画部長の答弁でありますが、私が二回目に聞いたのはですね、同じ市役所の中で、農林部が調査したのとあなた方が契約したのでは、随分価格に差がありますよということを申し上げているんですね。これは、一体どういうことなんですかと言って聞いたら、枯れ木の補償なんというようなとぼけた答弁してもらっても時間のむだですよ、ふんなことは。それは最初に言ってもらえばいいんでありまして、二回目に枯れ木補償を含んでおりますから高くなったんですなんて、とぼけた答弁はないと思うんですね。枯れ木の補償みたいな当ったり前のことでありましてね、枯れなんだらもうかるわけでありますから、なるべく枯れぬように植えるわけでありますから、こんなことは当然のことでありまして、枯れ木の補償をつけたから高いとか安いとか、そういう性格のものではありませんし、私の質問の趣旨もそういうものではないはずであります。一方では明らかに、農林部が調べたら、ハナミズキでは三万円と一万五千円、この平均価格は二万二千五百円だといいます。それを三万六千円で都市計画は買ったんですから、なぜそういう高いものを買うのかと言って質問をいたしましたし、ユリノキについては、二万一千円のものが八千円で買えるんですといって農林部がそう言ってますよと、そこをどうするんですかと言って聞いたんですね。農林部の調査がまさか間違っておるとは私は思わない、農林部長に答弁をしてもらってもいいわけでありますが、そこまで必要ないかと思いますので、ここにきちんと書いてありますからそれで私は信用いたしますが、農林部はどっかへ問い合わせてくれたんだと思います。聴取先、つまり聞き取った先もここにメモしてありますから、ここで買いますと二万二千五百円で買えるのが三万六千円で買わなきゃならぬ、あるいは八千円で買えるのが二万一千円で買わなきゃならぬ、こういう状況というのはどう考えても不自然ですし、税金の使い方としても適切ではないと私は申し上げておるんであります。
〔私語する者あり〕
そういうことになりますと、まあ農林部と都市計画にこの植え木の係だけかわってもらった方がいいようなことになるかもわかりませんね。(笑声)職務権限を移譲してもらうかなんかしてもらうということが必要になってくるかわかりませんが、都市計画部長、そういう趣旨の質問ですから、僕は、もう一度お答えいただきたいと思います。
それから、水道部長です。これも、何かまたとぼけた答弁でございまして、(笑声)今後契約内容を厳守する、厳守するのは当たり前のことなんですわ、こんなことは、初めから。現に契約に違反をしておる事実があるときには、こうこうこういう手段をとりなさいということが、この契約書に書いてありますよと、それをとらないのはなぜですかと言って聞いとるんです、僕は。とりたくないからとらぬのか、契約書はどうでもいいものなのか、そういうことを僕は聞いとるんですね。依然としてまだこの工期内に仕事が終わらぬという理由は何か、どちらに責任があるのかということについては、答えておらぬですね。こういうの、食い逃げと言うんですが、こんでもう僕は質問できませんから、今度答えなきゃこんで終わりですね、どちらに責任があるのかと言って僕は何遍も聞いている。もし短過ぎた、工期が短過ぎたと、どう考えても、そういうものを無理に発注をした、業者の側にしてみれば、少々無理なことは承知の上でも、この際ですからといって受注をした。結局工期内に工事が完了しない。そうすると、市役所の方も無理なことは承知の上で発注をしてくれたんだから、大目に見てくれるだろうと言ってぐぐっとこう延びたのかわからぬし、あるいは私どもが説明を受けた限りでは、一日何メートルは工事ができるんですと、これはいろんな計算をもとにしてやった結果、例えば一日五十メートルなら五十メートルはできるんだと。したがって、総延長何メートルだから何日の工期で完成するんだ、それを契約書に打ち込んでやったところが半分もできない、こういうことになったんだから、なぜそうなったかと言って僕は聞いておるんですね、どっちが悪いんだ。そうすると、今答弁をしてもらって、仮に契約違反が、現実に今行われておるわけでありますが、その契約違反をだれが起こしたのか、原因者はだれかということを、今ごろ答弁してもらっても僕は三回目ですから四回目の質問はできない。この辺の責任どうとってくれるのか、極めて不満でありますけれども、僕はそういう質問をしておるわけでありますから、再度答弁をしていただきたいと思います。
〔私語する者あり〕
以上で終わります。
58: ◯議長(
小野金策君) 都市計画部長、武藤治雄君。
〔武藤治雄君登壇〕
59: ◯都市計画部長(武藤治雄君) お答え申し上げます。植栽の設計につきましては、県の指導等もございまして、先ほど御答弁申し上げましたように、都市計画部といたしましては建設物価版、積算資料等の資料を参考にいたしまして設計をしておりますので、ぜひ御理解を賜りたいと存じます。
60: ◯議長(
小野金策君) 水道部長、中村幸吉君。
〔中村幸吉君登壇〕
61: ◯水道部長(中村幸吉君) お答えいたします。御指摘のとおり、三月八日完成工事がいまだに完成していないことに対し、手続等がおくれていますことをおわび申し上げます。なお、年度内完成に向け努力いたすとともに、今後このことのないよう十分進めてまいりたいと思いますので、御了解をいただきたいと思います。
〔私語する者あり〕
62: ◯議長(
小野金策君) 十番、高橋 実君。
〔高橋 実君登壇〕(拍手)
63: ◯十番(高橋 実君) アメリカの中小都市の行政視察を踏まえて、若干質問させていただきます。
ワシントンの五カ国蔵相会議をきっかけに長期にわたって続いたドル高基調が方向転換し、急激な円高を演じておりますが、こうしたやさき、私たちは訪米の機会を得、このたび神山 栄議員を団長に、議員仲間八人でアメリカの中小都市を中心に視察をしてまいりました。十日間というわずかな日程の中での駆け足訪問でありましたが、それでも時代の最先端を行く産業開発の状況や目まぐるしく飛躍しつつある都市の実態をかいま見ることができました。私たちが訪問いたしました中小都市は産業の立地や地理的条件から見て日米間の差異は別としても、学ぶべきところがたくさんあり、その最新状況を見る中で私なりにつかんでまいりましたアメリカ経済の実態、アメリカ人の物の考え方など、これらを関連させながら、本市が当面取り組むべき諸施策について、それぞれただしていくことにいたします。
質問に入る前に、我々が訪問してまいりましたアメリカの三都市の概略と各都市が現在推し進めているプロジェクトについて、簡単に説明させていただきます。
まず、東海岸側のローリーとドュラハム、ともにノースカロライナ州にあって、人口はそれぞれ十八万五千人と十一万五千人の中小都市であります。首都ワシントンからパークウェーを車で走って約一時間から一時間半、したがって、両市は車で約三十分の所に位置し合っております。今ここで壮大なプロジェクトが進行中であります。産学協同の色彩の強い研究学園都市づくりで全世界の注目を集めている所であります。州都ローリーとドュラハム、それにもう一つの都市チャペルヒルを結ぶ三角形のほぼ中央に位置した六千五百エーカー、一エーカーは約四〇・五アールでございますので、二千六百三十ヘクタールという広大な地域を財団が開発し、造成した土地を研究機関に分譲するというもので、名づけてリサーチ・トライアングル・パーク、全米はもとより今世界の目が集まっており、先般NHKの番組でも取り扱っておりました。パークの計画は、今から三十年前にさかのぼりますが、ノースカロライナ州は、元来、所得の低い地帯で主要産業としてはたばこを初めとした農業、繊維、木工、家具などが目立つ程度でありました。しかしながら、全米でも教育では有名で、ノースカロライナ州立大学やデューク大学など、全米ランキング上位の大学を初め、州内に百余りの大学が存在しながら、大学を卒業しても州内で働く場所がなく、州外への流出が深刻な問題となっておりました。この事態を憂いた当時の知事の発案で州内の有力財界人に呼びかけ、大企業の研究機関を誘致していくビジネスを開始したのであります。現在、入っている有名企業を列挙してみますと、IBM、ノーザン・テレコム、デュポン、バローズ・ウェルカム、それに住友電工といった各国を代表するビッグビジネス四十七社が入っておるのであります。一方、西海岸の都市ポモナは、ロサンゼルスの東約四十キロにあり、人口十万五千人、付近一帯は豊かなかんきつ類栽培地域で果樹の缶詰工業が盛んであります。また、大規模なバター、チーズ製造工場や金属製品、紙の生産も行われています。ここでも今、町の中心地で大規模な工業団地づくりが進められておりました。私たちが最初に案内をされたのが、ユニバーシティーコーポレートセンター、約二十ヘクタールの広大な工業団地でゼネラルダイナミックなど有数の企業が操業しておりました。カリフォルニアポリテクニック大学などと産学協同体制をとっていることからこの名がついたらしく、ここでもやはり研究学園都市を目指し、再開発が行われております。そこで、アメリカの研究学園都市の実態を踏まえながら、ここで質問に移ります。
まず第一点は、本市が進めております地域経済の活性化策と研究学園都市構想についてであります。
市長は、さきの議会で経済の活性化の方策の一つとして、民間の研究機関を誘致して産学協同を推進する中で研究学園都市を目指していくとの構想を述べられました。また、昨年夏まとめ上げられました第三次総合計画基本構想では、岐阜市の発展方向と役割として、「新しい都市機能の集積と高度化を図るため、学術研究機関を積極的に誘致するとともに、岐阜大学、岐阜薬科大学など高等教育機関に先端的な技術に関する研究施設などの集積を図り、学術研究拠点地域として形成する。」と、うたい上げているのであります。ところで、岐阜大学及び岐阜薬科大学周辺への民間の研究機関の誘致についてであります。一昨年、岐阜市三田洞の薬科大学近くに薬理部門の三和化学岐阜研究所が進出したのに続き昨年秋、岐阜市折立の岐阜大学のすぐ近くにバイオデベロッパーの新会社、ゲン・コーポレーションが操業を開始いたしました。また、網代小の移転に伴い、その跡地に新しく医薬品関連の研究施設が進出してくるという情報が寄せられているのであります。今後さらにこうした研究機関が進出してくると予想されますが、それを受け入れるだけの用意が必要と思われます。特に岐阜大学周辺は開発途上にあり、研究施設を誘致するためには今後も都市基盤の充実を初めとする大学周辺の環境整備が迫られると考えられますが、いかがでしょうか、都市計画部長にお尋ねいたします。
また、大学や研究所で働く人たちやこれらを訪れる人たちは、どうしても東京、名古屋といった大都市との行き来が多いわけで、それには新幹線岐阜羽島駅を経由してくるケースが多いわけですが、岐阜羽島駅と両大学を直接結ぶ交通機関は全くありません。研究機関の関係者からは、大学へ行くのが不便だと苦情が寄せられております。居住地区を含め大学周辺の環境整備や道路網、交通機関の充実など、インフラ建設が必要となってくるわけですが、いかがでしょうか。
次は、岐阜大学など研究拠点の充実についてであります。
岐阜大学には、細胞融合、遺伝子組みかえ、核移植、細胞培養といったバイオテクノロジー関連の教育機能が集積、そして、その各分野に全国水準あるいは国際水準の研究者がおり、研究を続けているとのことであります。そうした研究者を中心にして、全国共同利用研究所として基礎育種学研究所を設置しようという構想があります。昭和四十二年、日本学術会議が内閣総理大臣に対し設置を勧告したのに続き、検討を重ねた結果、日本育種学界の要請と支持を受けて岐阜大学に設置することになり、去る五十五年から基礎育種学研究所の設置に関する概算要求を出しているのでありますが、実現に至っていないということであります。最近の国内外の情勢は、育種学に対する期待が極めて大きいものがあります。文部省当局では、この計画を縮小しようという動きさえあると聞きますが、こうした経過の中で岐阜市としてどのように対応されてきたのか、今後どのように関係当局に働きかけていかれるのでしょうか。
次は、産学官の連携についてであります。
技術開発を効率的に推進するため、官民連帯共同研究制度を拡充していかなければなりません。再びアメリカの話に戻りますが、産学協同の色彩の強い研究都市として成功させたノースカロライナ州のリサーチ・トライアングル・パークについて述べさせていただきます。成功の要因は、行政が道路などのインフラ建設を最優先させ、極めて協力的な態度を三十年間一貫してきたこと、そしてノースカロライナ大学、デューク大学などが全面的な協力をしてきたといいます。例えば企業と大学の間の共同研究、人材交流は極めて盛んで企業内研究者のうち年間五百人程度が大学で課外授業を受け持っているという話を耳にいたしました。本市においても経済界を中心に約二十五年前産学協同を推進しようと議論が持ち上がり、その当時はこれを受けて岐阜薬科大学で取り組まれてきましたが、周囲の理解が得られず、途中で立ち消えになってしまったといういきさつがありました。日本ではまだ産学協同の意味が正しく理解されていないと思われます。我が国においては、民間とのタイアップして研究を進めていると、ややもすると批判を受けるケースがよくありますが、アメリカでは学者が民間と共同研究を進めることは決して不自然でも珍しいことでもありません。国際化を目指し、都市開発を推進していくには、こうした正しい認識に立って産学官の連携の一層の強化が望まれると思います。
以上、三点について市長の所見を伺います。
次は、経済交流についてであります。
私たちがアメリカの中小都市を訪問した中で、とりわけカリフォルニア州のポモナ市は、岐阜市との交流について深い関心を持っているという感触を得てまいりました。国土が日本の二十五倍もあるとてつもない国だけに、アメリカには二つの顔があります。ヨーロッパの顔とアジアの顔であります。東海岸のニューヨークやワシントンはヨーロッパ向き、西海岸のロサンゼルスで出会った人たちは、太平洋に向かって叫んでいる印象を抱いたのは私だけではありません。同行した新聞記者のレポートには、ニューヨークではほとんど見かけなかった日本車が西海岸ではあふれ、日米貿易摩擦の問題が実感できたと報告されているように、実際町のあちこちに日本車のディーラーが店を構えていました。それだけに西海岸の人たちは日本への関心もすこぶる高いものを持っております。私たちが訪問した各都市へは、それぞれ岐阜市の姿を紹介したビデオカセットを贈りました。カセットには信長まつりの模様や長良川の鵜飼がおさめられておりますが、ポモナ市では大好評で、ぜひアメリカで鵜飼の実演と信長行列をしてもらいたいと言われました。ポモナ市では毎年秋に十七日間の日程で、ロサンゼルスカウンティーフェアというイベントが持たれ、会場のフェアグラウンドには世界各国の商品や農産物が展示され、にぎわいを見せるということですが、一日の入場者数は同市の人口とほぼ同じの十万人を数えるというから、それは大変なものであります。ポモナ市庁舎と会場のフェアグラウンドを結ぶ街路は、亜熱帯系の樹木が植えられ、南国ムードが漂っておりますが、ポモナ市側ではこの道のりで信長行列をやり、会場では鵜飼の実演をやってほしいという要望まで出てまいりました。岐阜市では毎年海外の見本市に参加しており、ことしもシドニー、フランクフルト、シカゴの各見本市に参加を予定しているとのことですが、ここで趣を変えるのもどうでしょうか。経済部長の所見を伺います。
最後に、文化及び人事交流についてであります。
ポモナのスタントン・セルビー市長は、滞在中の三日間毎日欠かさず私たちの接待に当たっていただきました。音楽大学の教授から市長に転身という変わり種で、ポモナ市交響楽団の指揮者でもあります。我々のためにコンサートまで開くという歓迎ぶりでありました。また、商工会議所のダニエル・ルシンジャー会頭も、連日我々一行の世話をしてくれ、歓迎のあいさつの中でも、御希望なら販売促進のミッションを受け入れるマーケットを確保するため、連邦政府や州政府に紹介しますと、日本との関係に意欲を見せてまいりました。スタントン市長は、我々がポモナを立つ日、お別れの朝食会を開いてくれました。「友好に満ちた三日間が過ぎました。あなた方は日本から新しいものを持ってきてくれました。それは日本の文化であり、生活であります。米国民の一人としてその恩恵に感謝します。今の世の中で大切なものは、深いきずなであります。この出会いが最初でありながら最後でないと思われます。グッドバイの言葉にかえて、またお会いしたいという言葉を残したいと思います。」こうスタントン市長は神妙な表情で一言一言かみしめるかのように話しかけ、訪米記念に全団員にポモナのレプリカをプレゼントしてくれました。地名のポモナは、ポモナの語源は、ローマ神話に出てくるポーモーナ、ポーモーナ、果樹の女神であります。その女神像が同市の市章になっています。
そこで、市長にお尋ねいたすわけでありますが、本市は中国・杭州市を初め、イタリアのフィレンツェ、そしてブラジルのカンピーナスと三つの都市と友好都市を結んで、文化、人事交流を続けているわけですが、アメリカとの交流も深めていく考えはないのでしょうか。アメリカ、とりわけ西海岸はヨーロッパや南米と違って、比較的近い距離にあり、日本から約八時間から九時間で飛べます。日本は急速な経済成長を遂げ、国際社会における地位を著しく向上してまいりました。世界の中における我が国のあり方及び国際的な観点から、諸外国、とりわけアメリカとの高度な研究を通じた人材の交流、育成の推進、産業協力の促進が望まれるところですが、いかがでしょうか。市長の所見を伺います。
以上です。(拍手)
64: ◯議長(
小野金策君) 市長、蒔田 浩君。
〔蒔田 浩君登壇〕
65: ◯市長(蒔田 浩君) 高橋議員の御質問に対しましてお答えを申し上げます。
先般、議会の皆さん方がアメリカヘ訪れられまして、地方都市、特にいろいろ大きなプロジェクトを持ち、開発を進めておられる都市を御視察になられ、お帰りなった御報告も受けました。また、それぞれの都市が大変力強い意気込みを持って、また、情熱を持って都市建設に進んでおるということをお聞きいたしたわけでございます。いろいろ国情あるいは環境も違いますので、すべてが我が国のそれぞれの都市がそのようにいけるかという問題につきましては、幾つかの問題を持っておると思うわけでございますけれども、しかし、いずれの都市におきましてもそうした強い行動力というものには大変興味を持っておるものでございます。したがいまして、本市が第三次総合基本構想、また基本計画におきまして新しい産業を考えると、新しい産業を育成すると、そういう一つの項目をつくりまして進めておるわけでございますが、また、今まででもそうしたことにおける先端産業と、地域活性化に関する調査というようなことで、既に調査報告書も出ておるわけでございます。基本はやはり先ほどの御報告のとおり、本市におきましても研究学園都市、特に先端産業、バイオテクノロジーを中心としたと、そういうところに岐阜薬科大学あるいは岐阜大学と、こういう学問と、そして行政、さらにそれを研究をしていただく製薬会社、その他の会社と、いわゆる産学官共同の研究をすることによって、新しく研究学園都市をつくり出したらどうかと、そういうことを今まででも申し上げておるわけであります。昨年の三月における報告書におきましてもそういうことが提言されておるわけであります。その主要のバイオテクノロジーを中心とした新しい先端産業化ということについてのプロジェクト推進といたしましては、岐阜大学の基礎育種学研究センターの設立と、岐阜薬科大学における、これもここで出ております附属製薬薬学の研究所の設立、それから財団法人研究開発情報センター、これは仮称でございます。それから、研究団地の建設、その他農地買い上げ方式による先端農業の開発とか、ベンチャービジネスの育成制度と、そういうような大体こう六つの項目に分かれて、そしてこれを具体的に進めることによって、新しい先端産業、バイオテクノロジーの研究学園都市、あるいは研究所誘致を図って新産業を育成すると、こういう筋道になっておるわけであります。そういうことにつきまして今までどのようにしておるかということでございます。もちろん今まででも特に薬科大学と行政と一体となりまして、こういう方向へ行くようないろいろのこの学会、あるいはその他の集まり、そういう中でも本市の目指しておる性格、都市としての性格、あるいは都市としての政策方向というものを述べておるわけでありますが、そういう中で既に来ておりますのは、三和化学工業株式会社、これは既に研究所ができて研究がされておるわけでございますが、さらにゲン・コーポレーション、これもバイオテクノロジーでございますが、特に鶏を中心としたものと、野菜といいますか、そういうようなものを中心とした研究所がこの黒野にできておるわけでございます。それから、網代には名古屋の大洋薬品、これの研究所が進出予定になって、六十一年度、今年度、今年度じゃありません、来年度か六十二年度には研究所が建設せられることになっておるわけであります。さらに常磐には鳳川研究所というものが、これも用地買収が今進められて、これも六十二年度までには研究所を設立する、そういうことで、これはまあそういうことが逐次製薬会社、その他いろいろこの新産業を研究しておる会社に伝わっていくわけでございます。一方、ここでも既にお話を申し上げましたように、そういう研究所を団地化するのかという御質問もあったわけでございますが、私はそのときにも、あるいはまた、薬大その他そういう研究所の方の意見としては、やっぱり団地というものは好まないということであります。やっぱり秘密事項が非常に多いので、すぐ隣でお互いに違う研究をやり、あるいはまた、先端産業の研究をやるというようなこと、水一つ採取しましてもすぐ何の研究が、どういうふうに、そういうようなことがわかるので、やっぱり団地は好まないという話でございますし、当然であろうと思います。したがって、水も使うでしょうし、あるいはいろいろな環境も大いに要ると思いますが、どういうふうにするかということが、この常磐とかあるいは網代とか方県とか三田洞とか、そういう地域にある程度は点在したってそれはいいのではないかと思っておるわけでありますが、そういうことに対するインフラ部分をどうするかという問題もあるかと思います。それは都市計画道路、その他によって相当な動脈的な道路をつくることは大いにこれからも必要になってくると思っておるわけであります。何にいたしましても、そういうようにこれからの研究学園都市づくりの環境をうまくつくり出さねばならぬということでございます。さらに、こういう面におきましては十分産学といいますか、まず、学とそれからこの行政と一体となりまして、そういう研究所誘致のための誘致条件をどのようにつくり出すと、あるいはまた、そういう研究所に有利な条件をつくり出すような誘致条例というようなものも今研究をしておるわけでございますし、どういう所に配置したらいいのかという土地関係も大いにあるでしょう。そういうことを十分進め、パンフレットをつくり、そして先ほど申しました六つの条件、プロジェクトというものを具体的に進めるために、岐阜大学の基礎育種学研究所は学校の方へ申し込んであるわけであります。ところが、なかなか岐阜大学はああいうふうに統合せられましたけれども、国家財政もはっきり、まだなかなか文部省の予算も十分でないということから、すぐさま基礎育種学研究所の設立について予算化がなかなか進められないという状況を聞いておりまして、今後私たちが岐阜大学のこの誘致をするために行動をするときが、あるいはまた機会があれば十分学校とやっていきたいと思っておりますし、薬科大学につきましての薬学のこの基礎研究所というものは将来つくるというふうに一応定めておるわけであります。そうしたことを、また、全国のそうした新しい研究をしておる製薬会社、その他にも十分そういう点をPRをいたしまして、誘致にまた努力をしたいと。そして名実ともに研究学園都市としての方向へ逐次進み、新しい産業を興していきたいと、そういう考え方でございますが、それをアメリカと比べられましてはとてもそれは用地的にも、あるいはまた内容的にもそこまではいかないと思うわけでありますけれども、そういう状況にある、努力をしたいと思っておるわけであります。
次に、文化、人事交流につきましてでございます。
私、このポモナも、あるいはローリーという都市も、事実アメリカを知らないわけでありますから、まことに申しわけございませんけれども、お話に聞きますと、大変向こうの市長さんも熱心にこれからの岐阜市との人事、文化、その他いろいろな交流を進めたいという意欲を持っていらっしゃるというお話を聞きました。本市も既に三つの都市と交流をいたして熱心にやっておるわけでございます。アメリカとの交流も決して私は拒むものではございません。当然アメリカの知識と、そしてまた、そういう熱意等お互いに持ちつつ交流を深めていくことは大いに必要であるというふうに思っておるわけであります。どういうふうに、また今後具体的にどんなふうにやっていくかということは、これはまた議会の皆さん方、あるいはいろいろこう市民の皆さん方にもお聞きをして、そして、それぞれ私はある程度の特色というものを持つわけでございます。フィレンツェにはフィレンツェ、あるいは中国・杭州市には杭州市と、アメリカのポモナにはポモナの経済を中心とした交流なのか、いろいろこう交流の仕方もあろうかと存じます。十分皆さん方の意見を聞きまして、さらに交流の実を上げるように努力をしてまいりたいと思っておるわけでございます。一層の知識をお与えをいただきますようにお願いを申し上げまして、(笑声)私の答弁といたします。
66: ◯議長(
小野金策君) 都市計画部長、武藤治雄君。
〔武藤治雄君登壇〕
67: ◯都市計画部長(武藤治雄君) 大学周辺の環境整備についてお答えを申し上げます。
岐阜大学が黒野地内に統合移転され、また、薬科大学が岩野田地内に移転されましたその背景には、それぞれ大学周辺において御指摘のような研究機関、あるいは産業地の形成が可能であるという一面も考えられます。そのようなことを踏まえまして、かねてから本市の北西部、北東部地域の地域的あるいは都市的整備をどのように図るかという調査が進められてきたところでございます。第三次総合基本計画の中でも北東部、北部、北西部地域の地域別開発整備の方向として、幹線道路など、都市的施設の整備及び面的整備を進め、有効な土地利用を促進し、自然環境と調和のとれた市街地形成を目指すとされております。大学周辺の環境整備は重要課題でありますので、今後の都市的動向を見守りながら、地域住民の方々を初め、関係機関とも十分協議し対処してまいりたいと考えております。
以上でございます。
68: ◯議長(
小野金策君) 経済部長、鷲見 巌君。
〔鷲見 巌君登壇〕
69: ◯経済部長(鷲見 巌君) 今回の訪米御視察を踏まえての御質問でございますが、現在岐阜市が参加をいたしております海外見本市は、雑貨洋品等の消費財関係で、西ドイツのフランクフルト市とアメリカ・シカゴ市のナショナルハウスウエアーショーの二カ所、また、機械部門の生産財関係では、オーストラリアのシドニーとメルボルンで一年置きに参加をいたしております。いずれも国際的に極めて権威のある見本市でありまして、国内の貿易関連企業の参加への希望も多く、日本貿易振興会、一般にジェトロと言われておりますけれども、ジェトロを初め、県、県の通商振興協会、市など、幅広い総合的な協力関係の中で開催をされている状況でございます。今回趣を変えてポモナ市で行われている、ロサンゼルスカウンティーフェア見本市に出展してはどうかとのことでありますが、市単独で海外の見本市に参加するには、ジェトロを初め、関係機関、関連企業、その他いろいろ詰めなければならない問題があるように思いますし、また、御提案の信長行列の開催や、ビデオでの御紹介ではありましたけれども、アメリカで好評の鵜飼の実演などは、国際化を目指す岐阜市にとりましても、あるいは両市、両国間の友好親善を図る上からも極めて有意義なこととは思いますが、海外での開催ともなりますと、これまた何かと慎重に検討をする必要があろうかと思います。いずれにいたしましても今後に向けて研究をさせていただきたいと存じます。
〔「議長、十番」と呼ぶ者あり〕
70: ◯議長(
小野金策君) 十番、高橋 実君。
〔高橋 実君登壇〕
71: ◯十番(高橋 実君) 市長の研究学園都市構想の姿勢については評価をいたします。
ただですねえ、私は岐阜大学の基礎育種学研究所について一言述べさしていただきたいわけなんですが、今、縮小しつつあるというふうに私言いましたが、やはりこうした研究機関というのは各部門にまたがって共同研究できる施設でなければならぬ。すなわちですねえ、一つの大学の独立した機関ですね、そうした存在でなければならぬ、それにはやはり当初計画されたように岐阜大学の基礎育種学研究所としてこれは発足しなければならぬと思うわけですねえ。これについては岐阜県レベルでありますが、学者の懇談会がありまして、その中でも座長であります岐阜大学の学長さん、早野学長さんがおっしゃっております。今こういったハイテクの関係は一分野だけの問題でないんだと、農学も医学も薬学も、あるいはエレクトロニクスもみんな各分野わたって共同研究できるような施設でなければならぬという発言をされておるわけなんですが、ぜひひとつ地元の市長としてですねえ、この問題は取り組んでいただきたいと、かように思います。
さらに、私は岐阜市が第三次総の基本構想に描いている将来の都市像に向けて、都市構造の生産基盤の整備を訴えているのであります。アメリカ視察の中で我が国の都市の社会資本が欧米に比べて大変立ちおくれているということを気づいてまいりました。新幹線の岐阜羽島駅が開設されてもう二十年以上もたつというのに、岐阜から羽島へ行くのが不便でなりません。だからこそきめ細かな方策で社会資本整備を進めなければならぬわけです。アメリカの場合、先ほど紹介したノースカロライナ州のリサーチ・トライアングル・パークという研究学園都市も、カリフォルニアの大規模な工業団地づくりも民間資本による再開発であります。最近民活都市再開発といった言葉がささやかれているのですが、民間とタイアップして社会資本の充実を進めていかなければならないという都市再開発に寄せる基本姿勢を訴えているのであります。アメリカの場合、都市再開発は計画の主体はカウンティーまたは都市ですね、市、あるいはそれらの連合体が行っておるのであります。民間資本はその計画のもとに実施団体として再開発に参加するという形で、民間資本を導入しているのであります。例えば、私たちが視察してまいりましたリサーチ・トライアングル・パークという研究学園都市は、ローリー、ドュラハム、チャペルヒルという三市の連合体が計画を立案し、用地を買収、整備し、そして分譲といったものは財団が全面的に受け持っているというのであります。民間活力の導入が先進諸国の経済政策のキーワード化した現在、例えば本市におきましては駅前の再開発や貨物駅ヤードなどの整備ということが今後の課題となっておりますが、これを推進する上でもそういった視点に立った上で都市づくりを推進してほしいという要望を添えまして質問を終わります。
━━━━━━━━━━━━━━━━
延 会
72: ◯議長(
小野金策君) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
73: ◯議長(
小野金策君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれをもって延会することに決しました。本日はこれをもって延会いたします。
午後三時三十七分 延 会
岐阜市議会議長 小 野 金 策
岐阜市議会副議長 四ツ橋 正 一
岐阜市議会議員 山 田 大
岐阜市議会議員 伏 屋 嘉 弘
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